2020年 11月 28日 (土)

国際金融は崖っぷち!パンパンに膨れ上がった世界の借金総額は2京円―とっくに超えてる危険ライン

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   10連休明けの5月7日(2019年)、令和初日の東京株式市場は大きく値を下げた。リーマン・ショック以降、世界中で大規模な金融緩和が進み、各国の中央銀行が大量のマネーを供給することで株式や不動産などは安定した状態が続いてきた。その結果、主要国が供給するマネーの総量は5000兆円を超え、GDPの総量を大きく超えた(大和総研調べ)。

   世界的投資家のジム・ロジャース氏は「世界の借金は天文学的数字になっている。このままいけば、これまで経験したことのない金融危機が起こる」と警鐘を鳴らす。実際、世界の債務総額は去年(2018年)、178兆ドル(約2京円)になった。

   そんな中で注目されているのは、ニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトン教授が提唱するMMT(現代貨幣理論)だ。国が借金をしながら通貨を発行し続け、支出を続けることで経済を活性化していくという理論である。ケルトン教授は「債務を心配している人がいるが問題ない」として、1000兆円を超す借金を抱えている日本を「成功例」としている。

   だが、大和総研チーフエコノミストの熊谷亮丸さんは「危険な考えです。インフレは1度起きると制御できません。ライオンと同じで、平時は寝ているが、いきなり噛みつかれる。近づいてはいけないものです」と指摘する。マネックス証券チーフ・アナリストで二松学舎大学客員教授の大槻奈那さんは「アメリカの債務は2400兆円で世界最大。これを正当化するために出てきた考え方がMMTです」と話す。

リーマン・ショック再来となりそうなCLO過剰投資

   ロンドンのホースマンキャピタル運用責任者のシャノン・マコナキー氏は、日本株は大きく下落するとみて空売りを仕掛けた。「急落すれば大きな儲けになる」と言うマコナキー氏は、世界は大きな爆弾を抱えていると見ている。CLO(ローン担保証券)のことだ。「非常にハイリスクです。世界中に出回っている。完全にクレイジーな状況です」

   CLOは世界中の緩和マネーが向かっている金融商品で、米国のCLO残高は70兆円、この7年で2倍以上に増加している。リーマン・ショックで問題となったサブプライムローン(住宅ローン債権)を彷彿とさせる。マコナキー氏によると、日本の金融機関はCLOを購入している主要な投資家になっているという。

   大槻さんは「CLOは、仕組み上、安全性は確保されているので、リーマン・ショックほどにはならないと思います。ただ、不透明なところがあるのが不安要因です」と話した。

   スタジオゲストの2人が挙げた「今後の世界経済のリスク要因」は、「世界の自国優先主義、海外の高リスク債、世界の不動産価格」(大槻さん)、「トランプ政権の迷走、英国のEU離脱、中国経済の減速」(熊谷さん)だった。市場では、甚大な影響を及ぼす想定外の最悪の事態を「黒い白鳥」と呼ぶ。熊谷さんは、それは世界同時インフレだという。いま世界は、どこにその黒い白鳥がいるのかわからない微妙な状況にいるということだ。

NHKクローズアップ現代+(2019年5月7日放送「東証10連休"令和マネー"はどう動く?」)

文   バルバス
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