21日(2019年5月)の「クイズとくもり」コーナーは、「知らなかった!ギョーザの『皮』新世界!」と題して、みんなが大好きな定番料理「ギョーザ」の「皮」にとことんこだわってみた。
「家ギョーザ」のおいしさを大幅アップさせるには、皮の「ツルツル」「スベスベ」をしっかり生かすことが大切。皮のことを知り尽くした食品会社のプロに、「絶対にやめて!」と口にしていたのが、私たちがギョーザを手作りするときにやりがちな「アレ」。
ギョーザの皮専門工場に勤める鈴木芳夫さんはこうアドバイスする。
鈴木さん「『アレ』とは、袋から全部出してから使うことです。ギョーザの皮は薄いので、空気に触れるとすぐに乾燥してしまいます。私たちの試験では、5分間外に出した皮を測定してみると、乾燥したことによって、皮の伸びがなんと6割も低下しました。そんな皮でギョーザにすると、皮が割れ、肉汁が逃げてしまいます」
それを防ぐ方法が大きめの「ポリ袋」に皮を移すこと。ポリ袋に入れて5分たった皮を測定すると、乾燥が防げたために、皮の伸びはほとんど変わっていなかった。ポリ袋に入れると、包むときにいちいち取り出すという若干の手間はあるが、これを守れば、モチモチでおいしいギョーザになるというわけ。
鈴木さんは、皮がおいしいギョーザを作るポイントも紹介した。タネの味付けは「ひき肉だけ」のときにするのがコツ。野菜を混ぜたあとに塩などをかけると、野菜から水が出て、タネが水っぽくなり、皮がフニャフニャになるからだ。
そして、皮で包むときのポイントが「水をつけすぎないこと」。水をいっぱいつけ、皮を押さえつけると、硬い部分が残る。そして、焼くときのポイントが「山型で焼くこと」。具を多めに入れ、パリッと焼ける底の部分を広げることで、香ばしくなるという。
ところで、ギョーザを作ったとき皮だけがビミョーに残ることはないだろうか。鈴木さんの会社で、皮のアレンジ料理のレシピを開発している「餃子女子部」に、余った皮でできる、超お手軽スイーツ「きな粉と黒蜜タップリのギョーザの皮スイーツ」の作り方を紹介してもらった。
材料(1人前)はギョーザの皮4枚、きな粉適量、砂糖適量、黒みつ適量。
作り方は、
(1)ギョーザの皮を熱湯で20秒ほどさっとゆでる。
(2)浮いてきたら皿などに取り出す。
(3)きな粉と砂糖(1対1)をまぶし、そして黒みつをかける。
(4)20秒ほどゆでた皮にきな粉と砂糖をかければ「八つ橋風」に大変身! 皮の水けをとり、アンとイチゴを包めば「イチゴ大福」に! さらに、リンゴジャムを皮で包んで低温で揚げれば、お手軽「アップルパイ」もできる。
カム子