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<わたし、定時で帰ります。>(TBS系)
働く女性が納得する今季イチオシ!結衣が残業拒否して中華料理店に直行するワケがわかってきた

   「お時給の分はしっかり働かせていただきます」と啖呵を切ったのは、「ハケンの品格」(日本テレビ系)のスーパー派遣社員・大前春子(篠原涼子)だったか。

   あれから12年。今度のヒロイン東山結衣(吉高由里子)は、「残業ゼロ、定時で帰る」がモットーだ。WEB制作会社のディレクターで、勤務時間中はバリバリと手際よく仕事をこなすが、入社以来、残業ゼロ生活を貫く。それがいかに大変なことかを、ドラマが見せてくれる。

   「働き改革」が叫ばれるいま、実にタイムリーなドラマ。さすが「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」「義母と娘のブルース」など、女性×お仕事のヒットドラマを生んできた火曜ドラマだけのことはある。

働き方改革どころじゃない・・・職場はわけあり社員ばかり

   で、結衣は残業せずにどこに向かうのかといえば、会社近くの中華料理店「上海飯店」である。そこで18時10分までのハッピーアワーで生ビールを飲むのを至福の喜びとしているのだ。店主を演じる江口のりこのキャラがいい。常連客の梶原善、酒井敏也もいい感じ。居心地の良さそうな店だ。

   とはいえ、そんなことのために、残業ゼロポリシーを貫いているのではない。それには理由があり、仕事を頑張り過ぎて失敗したトラウマによるものだったなど、いろんな事情が徐々に明らかになり、回を重ねるごとに面白くなっている。

   結衣が働く制作4部の人たちもキャラが立っていて、彼女が教育係を担当する来栖(泉澤佑希)は、なにか言えば「辞めようかな」が口ぐせの打たれ弱い新人くん。仕事の要領が悪く、会社に住みつくフロントエンジニアの吾妻(柄本時生)に、結衣の元教育係で現在は産休明けで子育て中の賤ヶ岳(内田有紀)。

   結衣の元婚約者で、仕事優先ですれちがいが続き破談になったワーカーホリックの種田晃太郎(向井理)、2人の上司でなにやら曰くがありそうな福永(ユースケ・サンタマリア)などなど。

今カレと元カレが鉢合わせ!どっちを取るの?

   21日(2019年5月)放送の第6話では、結衣に情報を送ってくる謎のパソコン男は種田の弟で、引きこもりになった彼と連絡を取りあっていたということが発覚した。

   さらに、いきつけの上海飯店に、結衣が恋人の諏訪巧(中丸雄一)を初めて連れて行ったところに種田が現れ、今カレと元カレがバッティング。巧が諏訪に「高待遇のヘッドハンティングを断ったのは、結衣のためじゃないのか」と問われ、「今でも好きですよ」

   ラストが波乱の展開でドキドキが止まらない。どうなるの、元カレと今カレ対決。ああ、1週間が待ち遠しい。仕事も恋愛もバランスよく描かれていて、そこで起きる問題もリアルである。モンスター新人くんへの対処法とか、気遣いも気配りもできる結衣のスキルの高さは学ぶこと多し。働く女性には今季イチの共感できるドラマだ。(火曜よる10時~)

くろうさぎ