2019年 12月 9日 (月)

インチキ「インフルエンサー」に騙されるな!フォロワーを売り買いして水増し

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   ネット広告の闇に迫るシリーズの第3弾。インスタグラムの口コミ広告は、フォロワーの多い「インフルエンサー」に集中するが、そのフォロワーが売り買いされ、水増しされているという。フォロワー1万5000人の主婦は、1万の大台にのると見てくれる人がグッと増えるという。信用も上がり、影響力も大きくなるので、依頼も増え、広告主のメーカーから入る報酬も増える。

   NHKネットワーク報道部の藤目琴美記者は、「フォロワーの購入費は、仕事をもらうための登録料みたいなものだと思っているんですね。記事よりフォロワーの数で判断される面があるから仕方がないのですが、罪悪感もないようです」と報告する。

   フォロワーを販売する業者は「1人当たり6.5円で納品できる」という。高山哲哉アナが、試みに「1000人」というと、わずか6分でアカウントのフォロワーが1000人を超えた。「数は正義だ」という。「法律を犯してはいないし、使うか使わないかは利用者の判断」と、やはり罪悪感はない。

1万人が1万500円

   そこで、アカウントを3つ作ってフォロワーを買ってみた。「渋谷一郎」「二郎」「三郎」に、それぞれ別の3業者から1万人づつ。1万人分が税込みで1万500円だった。インスタグラムの利用規約では、「フォロワーの売買、他のユーザーのログイン認証は使用禁止」となっているが、実態を調べるため購入してみる。

   書き込みもしないのに、それぞれのアカウントに湧くようにフォロワーがついて、高山アナが「怖いです」というほどだ。3日目で3つとも1万を超えたが、内容は異なった。「一郎」は世界150か国からフォロー。「二郎」は大半がブラジル。「三郎」は中東が多かった。

   さらに追跡してみる。ブラジル・サンパウロまで出かけて調べてみると、連絡先がデタラメというのが続出した。最初に探し当てたのは16歳の女学生だった。しかし、「渋谷二郎」は知らない。「友達以外、フォローしたことはない」という。

   もう1人は34歳の美容師だった。「覚えはない。しかしフォローしてる。誰かが金儲けに利用してる。許せない」と驚いている。結局、この2人だけで160人の日本人アカウントをフォローしていた。アカウントが盗まれる「乗っ取り」だ。

   「三郎」の中東は架空だった。IDが連番だったり、同じ写真が使われていたりで、業者が勝手に作ったアカウント(ボット)を配信していたのだった。

実態知らず企業は広告掲載

   藤目記者は「被害者はインスタグラムを信頼しているユーザーと広告を出している企業で、みんなが騙されています」と指摘する。

   「渋谷一郎」には日本人フォロワーが150人いて、うち50人と連絡が取れた。都内の洋菓子店もあって、2年前開店した時に「フォロワーで悩んでませんか」と業者から誘われ、「水増し」を試した。しかし、外国人が増えても仕方がないと、契約を解除した。1年前に閉店した都内の沖縄料理店とか、千葉市など自治体も4つあった。

   50のアカウントに共通点がみつかった。インスタグラム用のパソコン・ソフトだ。海外の無料ソフトで、パソコンから投稿でき、写真も扱いやすい。英語の利用規約をみると、「他人をフォローする場合があります」とあったが、誰も読んでいなかった。このソフト会社とは連絡がつかず、関連があるとまでは言い切れない。

   ネット広告は今年(2019年)、テレビを抜くと見られている。ユーザーの嗜好や行動まで把握して迫ってくるネット広告は、たしかにテレビとは比較にならない実効がある。それだけに、その土台となる数字の信頼性が求められる。

ヤンヤン

   *NHKクローズアップ現代+(2019年5月22日放送「追跡!ネット広告の闇 水増しインフルエンサー」)

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