どこまで広がる?「米中貿易戦争」2強の狭間で日本は生き残れるのか
2019.05.26 14:45
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企業は生産拠点をベトナム、タイに移転
それでもアメリカが対中禁輸措置を「やる」のは、中国による先端技術の不当入手に対して求めてきた法改正がいっこうに進まないためだ。外国企業からの強制的な技術移転、知的財産権の侵害や国有企業への補助優遇策にトランプ政権は猛反発する。被害はアメリカだけの問題ではない。日本の技術も半強制的に提供を求められ、あるいはいつの間にかもれてきた。
「中国がフェアでないという人は、アメリカ国内のパートナー(取引先)にも日本の経済人にも多く、トランプ政権の禁輸措置への支持はけっこう強い」というのが小柴社長の実感だ。そのうえで、「世界の枠組が変わっていく中で、地域的にもビジネスを多様化し、(米中の)対立を見据えていくのが現実的です」という。
生産拠点を中国からベトナムやタイに移す企業も出始めた。吉崎氏は「GDPで日本の4倍の国(アメリカ)と2・5倍の国(中国)が競っている。その中で日本は弱者であることを自覚しつつ、いかに選択肢を増やして柔軟にやっていくか、知恵が問われます」と指摘している。
*NHKクローズアップ現代+(2019年5月23日放送「泥沼の米中"貿易戦争" ~ファーウェイショックの行方~」)
文
あっちゃん