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<なつぞら>(第59話・6月7日金曜放送)
アニメーターへの道が開ける社内試験まで1か月・・・なつは寝る間も惜しんで動画の練習に励んだ

   なつ(広瀬すず)は作画課に異動するための社内試験を受けられることになった。試験まであと1か月しかないが、頑張るしかない。仕事後、絵の練習のために足早に帰宅すると、北海道・十勝の菓子店「雪月」の跡取りで、新宿のレストラン「川村屋」で修行中の小畑雪次郎(山田裕貴)が、「風車」でおでんを食べていた。

   「あらららら、なっちゃん、ずいぶんあか抜けたもな」なんて目を丸くしている。目立つ服装について、職場でいろいろ言われてきたなつは、「そう言ってくれんのは雪次郎くんだけだ」

   「せっかくだから、なっちゃんもここでご飯、たべたら?」と、「風車」の女将・亜矢美(山口智子)は誘うが、「雪次郎くんとのんびりしてる時間はないんだわ」と言って、おでんをガツガツとかき込む。その理由を聞いて雪次郎は「チャンスか・・・いいな」とつぶやいた。

   咲太郎(岡田将生)も帰ってきて、雪次郎の顔がぱっと明るくなった。「待ってました!」という雪次郎に、「ドサ回りの役者か、俺は」と返すと、「咲太郎と雪次郎って、旅回りの看板役者になりそう」と亜矢美は笑った。

北海道・十勝では幼馴染の天陽の絵が展覧会で入賞

   雪次郎は咲太郎が店に貼った劇団の次回公演のイプセン「人形の家」のポスターを見て、「俺、絶対見に行きます」と目を輝かせている。

   楽しい会話にいつまでも交じっていたいが、今は絵の練習。なつは部屋で動画用紙を広げた。これからひと月の間、なつは寝る間も惜しんで絵の練習に励むことになる。

   ある日の昼休み、東洋動画の中庭で周りにいる人びとの似顔絵を描いていると、山田陽平(犬飼貴丈)が駆け寄ってきた。弟の天陽(吉沢亮)が描いた馬の絵が、帯広の展覧会で入賞したというのだ。その知らせは、なつの励みになった。天陽がべニア板に向かうように、なつは動画用紙に向かう。(NHK総合あさ8時)