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茂木健一郎、香港デモは「炭鉱のカナリア」 投げかけた「一つの問題」

   脳科学者の茂木健一郎氏が13日(2019年6月)にツイッターを更新し、中国本土への犯罪容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に抗議するため香港で起きた大規模デモを、危険が迫っている前兆を意味する「炭鉱のカナリア」であると分析した。

   茂木氏はまず、

「自分たちの生活の基盤が崩れることに対する不安や恐怖が今回の行動へと駆り立てている」

と香港の人々の心理を分析した。

   中国では共産党がデジタル技術を統治に用いる「デジタル・レーニン主義」に移行しつつあることを指摘。今回のデモは、世界が中国の政治体制を良く思わずとも、その経済発展による「実利」から「中国と事を荒立てないという態度をとる人、政府が増えてきた」とし、

「そのような中国容認のあり方に、今回の香港デモは一つの問題を投げかけている」

との見方を示した。

   そして、

「世界が中国政府風のデジタルレーニン主義におおわれることは悪夢だ。しかし、世界が今中国のそのようなやり方をとりあえず容認していることも事実だ。ずっとこのままでいいのか。今回の香港のデモは、世界全体にとっての『炭鉱のカナリア』であるように思われる」

と結んだ。