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開けてすぐ赤ちゃんに飲ませてOK! 今年春に登場「液体ミルク」使っていますか?

   今年(2019年)春から「液体ミルク」が販売されているのをご存知だろうか。

   赤ちゃんに飲ませるミルクで、従来の粉ミルクと成分、味はほぼ同じ。粉ミルクはスプーンで正確に量をはかり、70度以上のお湯に溶かしてから、赤ちゃんが飲める温度まで冷ます必要がある。一方の液体ミルクは常温で保存し、缶やパックを開けてほ乳びんに移し替えればそのまま飲ませることができる。

   馬場典子アナ「欧米では40年以上前からあったんですが、日本ではなかった。でも春から発売されるようになって、今話題になっているんです」

便利でラクチン、いいことずくめ...注意点は?

   そもそも日本に液体ミルクがなかった理由は、製品の衛生基準がなく、メーカーもニーズが把握できていないとして開発されてこなかったからだ。そんな中、自身が授乳で苦労した経験から液体ミルクの必要性を痛感した末永恵理さん(乳児用液体ミルク研究会代表)が日本での販売を求める署名を集め、国やメーカーに働きかけてきた。

   さらに、2016年に発生した熊本地震の際、フィンランドから支援物資として液体ミルクが届けられ、重要性が広く知られるようになった。こうして日本でようやく液体ミルクが製品化されることになったのだ。

   価格は粉ミルクの2倍ほどだが、利便性から需要は高まっている。例えば外出時には、粉ミルクだと70度以上のお湯、冷ますための水を別々の水筒に入れて持ち歩く必要があった。液体ミルクならほ乳びんに移し替えて飲ませるだけなので、荷物が減らせるメリットがある。

   医療の現場でも取り入れられている。東京都練馬区の光が丘病院産婦人科病棟では今年5月から、夜間母乳が足りない人のために液体ミルクを使い始めた。人手不足の中で待たせずにミルクを渡せるので、スタッフにも余裕が生まれ、急患や分娩などそれぞれの業務により集中して臨めるようになったという。

   博多大吉キャスター「粉ミルクと比べて値段が倍ということ以外はいいことずくめな気がしますね」

   注意点は賞味期限の短さだ。一般的な粉ミルクは長期保存できるが、液体ミルクの賞味期限は紙パックで約6か月、缶で約1年と定められている。一度開封したら雑菌が繁殖しやすくなるので、飲み残したらその場で廃棄する。