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「マッチングアプリ」被害急増!プチぼったくりや結婚エサにおカネ搾取

   2月(2019年)に、東京・新宿の歌舞伎町のホテルの駐車場で、20代の女性がナイフで刺されケガをする事件があった。加害者は42歳のポーランド人の男で、女性によると2人はマッチングアプリを通じて出会ったという。

   マッチングアプリとは、目的を持った人同士の出会いをサポートするアプリケーションで、恋愛や結婚のほか、ママ友作り、仕事の仲介、就職活動、同じ趣味を持つ仲間を探すなど、種類はさまざまだ。無料のものあり、手軽なこともあって、若者を中心に利用者が急増しているが、トラブルも増えている。

   MMD研究所とスマートアンサーの調べでは、マッチングアプリでトラブルを経験したことのある人は男性で49.1%、女性で50.9%もいた。トラブルは、顔が全然違った、年齢を偽っていた、結婚していた、宗教やマルチ商法の勧誘をされたなどというものから、悪質な詐欺まがいなものもあった。

初デートのつもりが客引きだった

   ITジャーナリストの高橋暁子さんによると、最近増えているのが、若者や学生を対象にした「プチぼったくり」。「はっきりとぼったくりなら摘発できるのですが、プチぼったくりは店に入る前に『こういう料金体系だ』と言われてしまうので、摘発ができないんです。消費者金融で借りてきて払えと脅され、お金を搾取されるケース急増しています」

   都内に住む会社員の男性Aさん(23)も被害にあった。4月に北海道から上京してきたばかりで、恋人がほしくてアプリに登録したら、そこで知り合った女性に連れていかれたバーで「プチぼったくり」の被害にあった。8000円ほどかと思っていた代金は、なんと4万円。血の気が引いたという。

   女性は「こんなに高いなんて知らなかった。持ち合わせがないので、次に会ったときに半分返す」と言ったが、連絡がつかなくなった。Aさんは警察に相談したが、女性と店側が共犯だという証拠がないからと、被害届は受理されなかった。

   結婚詐欺的な被害に遭うケースも多い。デートを重ね、相手をその気にさせたところでお金を搾り取るのだ。高橋さんは「婚活アプリに登録する人は、本気度が非常に高いので、結婚という話に持っていきやすいんです。また、結婚を意識しているので、有職者で貯金などもたくさんしている場合が多く、多額のお金を搾取されやすい傾向にある」と話す。

   都内近郊に住む50代女性のBさんも被害にあった。マッチングアプリで知り合った男性から結婚をちらつかせられ、「一緒に会社を作ろう」などと言われて計1000万円を取られた。男性はその後、音信不通になってしまったという。

すぐ会いたがる相手は要注意

   専門家は「すぐに会おうとしたり、SNSなどで直接連絡を取ろうとする人には、注意した方がいいですね」と話す。実際に会うときは、最初は昼間の人目の多い場所にして、カラオケボックスなどの密室は避ける、相手の紹介する店には行かないなど、十分な警戒が必要だ。

   司会の国分太一「軽く会わない方がいいとは言っても、そういうアプリだから難しいですよね。トラブルもある一方、それで素晴らしい出会いがあるのも間違いないことですからね」

   三輪記子(弁護士)「なかなか普段では出会えない人と出会えるメリットはありますよね」

   政井マヤ(フリーアナウンサー)「性善説で行かないことですよ。見極めて、見極めて・・・。十分に注意しないといけません」