2019年 12月 7日 (土)

芸人は「反社」と付き合ってはいけないのか?芸を楽しんでくれるならどこへでも行くのが芸人

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   吉本興業所属のお笑い芸人コンビ「スリムクラブ」の内間政成(43)と真栄田賢(43)が、指定暴力団・稲川会の本部長(ナンバー3)の誕生パーティで「闇営業していた」とフライデー(7月12日号)が報じた。本部長の身内の女性がやっている川崎市内の韓国クラブにゲストとして呼ばれ、芸を披露し金銭を受け取っていたそうである。内間が本部長の隣で、札びらをクビに巻いて笑っている写真が掲載されている。ここには「2700」の八十島宏行(35)と常道裕史(36)もいた。

   あわてた吉本は、フライデー発売前に4人を「無期限謹慎処分」にすると発表したのである。「カラテカ」の入江慎也(42)が、高齢者を食い物にした詐欺集団の忘年会に宮迫博之や田村亮らを出演させていたことが発覚して以来、吉本の芸人たちと反社との関係を示す"証拠"はまだまだ出てくるはずだ。なぜなら、週刊現代が報じているように、吉本興業と山口組・田岡一雄三代目組長との親密な関係は有名だし、その後も裏でつながっているのではないかという噂が絶えないからである。

   吉本には6000人といわれる芸人が所属している。落語家は800人、現役のプロ棋士は170人ぐらいである。その中で、テレビに出て稼いでいるのはほんの一握り。反社などからの甘い誘いに乗るなというのが無理というものだ。

   私には、芸人が暴力団を含めた反社の連中と付き合うのを非難する気持ちはさらさらない。自分の芸を楽しんでくれる所ならどこへでも行く、それが芸人だと思うからだ。今回、謹慎処分を受けた芸人の中で、一人でも「反社の連中に芸を披露したことがいけないというのなら、私はこれからテレビには出ません。私の芸をぜひ見たいというお客の前でしかやらない」と、タンカを切れる芸人はいないのかね。

   漫才の横山やすしは数々の暴力事件を起こし、ヤクザとの付き合いも噂された。それでも視聴者は茶の間に彼を受け入れた。彼の話芸を見たかったからである。それほどの芸を持った芸人が今の吉本にいるのか。

   テレビ局も謹慎になった芸人たちの入れ替えで当面はバタバタするが、代わりはいくらでもいる。そのうち彼らは視聴者から忘れられる。ひと山いくらの芸人しか排出してこなかった吉本にこそ問題があると、私は思う。

安倍応援団の「夕刊フジ」も参院選で自民党は大敗予想!立民は16議席増の躍進

   7月21日(2019年)が参議院選の投票日である。安倍首相の本心は消費税増税を延期してW選挙ではないかといわれていたが、週刊文春によれば、「増税は予定通りできますね」と何度も直談判をしてきた麻生副総理に、森友学園問題で辞意を漏らした彼を慰留した手前、安倍は無下にできず、認めざるを得なかったという。

   だが、皮肉なことに、金融庁が出した95歳まで生きるとしたら年金だけでは2000万円不足するという報告書の受け取りを拒否するなど、麻生の非常識な対応で、参議院選最大のテーマは「麻生と年金」になってしまった。

   安倍応援団の産経新聞系の夕刊フジでさえ、麻生が足を引っ張ると、参議院選での自民党の議席を「選挙区37、比例18」の計55議席で、現状より11議席減と予測しているのだ。野党第一党の立憲民主党が16議席伸ばすと見る(6月2日のzakzakより)。

   消費税増税、年金問題、亥年の選挙は荒れるというジンクスに、安倍自民党が苦戦することは間違いなさそうである。

   ニューズウイーク日本版は「リベラルはなぜ衰退したのか」の中で、安倍政権についてこう書いている。<あらゆる権力は腐敗を伴うもので、民主主義による監視と統制が必要だ。それ以前に、安倍政権が実現できなかった構造改革と地方経済の立て直しには全く新しい政治手法が必要となる。また、後継者を競わせながら育てることの苦手な安倍政権は、深刻な『ポスト安倍』問題を抱えている。あらためて政権担当能力のある健全な野党の存在が、日本の政治には求められている。

   『安倍一強』の長期政権が、後世から『悪夢』と呼ばれる可能性は常にあるのだから>

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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