警官をおチョくる「挑発動画」 日本の警官は黙っているが、米国で同じことをした若者は...
警察官をターゲットにした挑発動画がSNS上に相次ぎ、その悪質さが物議を醸している。警察官の目の前、パトカーや警察署の前で腕や腰を振りまくって踊り狂う若者たちの動画が、動画投稿アプリ「TikTok」などに次々と投稿されているのだ。
警備中の警察官を後ろから殴る真似をするものまである。目に余るものばかりだが、バカにされても警察官はじっと耐えている。
警備中の警察官を後ろから殴る真似をするものまで
なぜ、こんなバカげた動画が急増しているのか。若者文化評論家の原田曜平さんはこう説明する。「『いいね』や拡散が少なかったら、本人たちとしてもやっている手ごたえが少ない。トレンドに乗っかったうえで過去以上のことをやっているうちにどんどん過激になっていっている」
問題の若者たちにとって、権威の象徴である警察官をターゲットにすることはハードルが高く、面白いというのだ。「チキンレースや肝試しという要素はあると思います」と原田さん。イマドキの度胸試しというわけだ。
しかし、警察官を狙った悪質動画で実際に逮捕者が出たケースもある。2017年には、警察官の目の前で小分けにしたグラニュー糖をわざと落として逃走した「覚せい剤ドッキリ」動画が投稿されたが、仕掛けた男は偽計業務妨害の疑いで逮捕された。
「ただ踊っているだけ」の若者たちも今後、偽計業務妨害の罪に問われる可能性がある。さらに、車道で踊ったり騒いだりした場合は「道路交通法違反」、警察車両をふさげば「威力業務妨害」もありえる。
しかしなぜか、動画の警察官たちはじっと耐えていた。動画を撮られているので、下手に動けないと思っているのだろうか?スタジオでは「黙っている必要ない」「注意くらいすべき」「優しすぎる」と疑問の声が相次いだ。