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鹿児島「最も強い避難指示」でも逃げたのは0・3%!対象が広すぎてかえって危機感希薄に

   九州南部の大雨は収まってきたが、気象庁はレベル5に相当する大雨特別警報を発表する可能性があるとし、自分の命は自分で守るよう異例の強さで警告した。これを受けて、鹿児島県内では鹿児島市や霧島市など7市町全域と垂水市の一部で最も強い避難指示が出され、その避難指示の対象者は鹿児島市だけでも59万人に上った。

   しかし、鹿児島市の調べによると、59万人の避難対象者のうち、実際に避難したのは0.3%の1800人だった。ある女性は「家は高台で、川も流れていないし、市バスも車も普通に走っているし、家にいても大丈夫かなと思いました」と話す。

自治体頼みではなく自分で判断

   防災システム研究所の山村武彦所長はこう指摘する。「本当に必要な地域を特定して避難指示を出さないと、安全な家も地域も、全部に避難指示がかかってしまい、逆にほとんどの人が避難できない事態になってしまいます」

   司会の加藤浩次「レベル4(避難勧告・指示)で避難した人は0.3%。この水準をどう考えたらいいのか難しい」

   気象予報士の藤富郷は「これまでの避難の概念は、自治体の勧告であり、指示だったのですが、自治体がすべての人に同じようにやれるわけはありません。これからは、自分で最適な方法を考え、行動する段階になってきています。ハザードマップを見て、自分の今の状況がどういう所にいるのか、日頃の心がけが必要になっています」と警鐘を鳴らした。