2019年 10月 20日 (日)

所沢・同級生刺殺、岐阜・卓球部副部長自殺・・・子どもたちはいじめ相談してたのに!何もせず見殺した学校と教師

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   このところ、週刊新潮の誌面が充実している。それに比して週刊文春は元気がない。やはり週刊文春は不倫や密愛スクープがないと物足りない。そうした華々しいスクープがないとき、読者の気を引き、買ってもらえる誌面をどう作るかが課題だろう。

   その週刊文春に載っている気が滅入る記事を3本。荒川区の和菓子店「菓匠木津屋」の店主・木津英喜(43)が、「娘を店で切った。死にたい」と家族に電話を入れた。約6時間後、店の冷蔵庫から大学生の娘(18)の遺体が発見された。それから約4時間後、埼玉県内の河川敷で、首を吊って自殺していた木津が発見された。

   木津の家族は夫婦と子供2人の4人暮らし。妻は再婚で、亡くなった娘は連れ子だったという。木津は職人気質で真面目だったが、経営は楽ではなかったようだ。学費などがかさむため、店が終わった後、ピザの宅配の仕事を始めたという。

   生き物が好きで、とくに蝶の飼育に熱心だったというが、娘と何があったのだろう。店内には木津が書いたらしい「二人で死のうと思う」というメモが残されていたという。警察関係者は「捜査の過程で、性的虐待を窺わせるような情報も伝わり、(妻は=筆者注)態度を硬化させたようです」と話しているようだが。

   7月5日(2019年)、埼玉県所沢市で、中学2年の本郷功太郎(13)が同級生Aに刃物で刺し殺される事件が起きた。Aは当初、「本郷君は自殺した」といっていたが、後から「自分が刺しました」と自供した。

   Aの家は、父親はかつてカリスマ美容師だったが、Aの祖父が亡くなったのをきっかけに鬱になってしまったそうである。結果、店も潰してしまって、自己破産している。そのため、両親は働きに出ていて、昼間はAの祖母しかいないので、同級生のたまり場になっていたそうだが、Aは彼らからいじめを受けていたという。

   Aは学校にも人間関係のトラブルを相談していたそうだが、学校は何もしなかったのだろう。おとなしいAに溜まっていた鬱憤が、何かのきっかけで暴発したのだろうか。

   いじめで自殺した岐阜市内の進学校に通う中学3年のケースも、学校がしかるべく手を打っていれば、悲劇は避けられたと思わざるを得ない。彼は卓球部の副部長を務め、中体連の大会へ向けて練習に励んでいた。今春、団体戦の同点の場面で出場したが、負けてしまった。すると、いじめの主犯格とされる子が「お前のせいで負けたんや」と、卓球の球をぶつけて怒鳴ったそうだ。

   彼がいじめを受けていたのは、よく知られていた。5月31日に女子生徒が、詳細ないじめの実態を時系列で綴ったメモを担任に渡し、こうメッセージを添えていた。「本当は言いたくないけど、(A君が)心配です。自分でできることはやりたいので、私も戦います。先生、力を貸してください」

   だが、担任も副主任も、通り一遍にいじめているといわれる生徒に聞いただけで、そのメモを紛失してしまっていた。いじめを根絶することよりも、有名校への進学率を上げることが、校長以下、学校の目的になってしまっているのであろう。こんな連中ばかりがのさばる学校で、いじめなどなくなりはしない。

ジャニー礼賛報道ばかりだけど・・・ジャニーズ事務所の終わりの始まり

   フライデーが、週刊誌としては初めてジャニー喜多川の死について報じている。タイトルの「芸能界の巨星、墜つ」からもわかるように、内容は手放しの礼賛記事である。

   文末は<ジャニー社長亡き後、彼の魂をいかに受け継いでいくのか。ジャニー氏の死去、それはすなわち、ジャニーズ事務所の新たな始まりである>と結んでいる。新たな始まりではない。私はジャニーズ事務所の終わりの始まりだと思う。

   吉本芸人たちの「闇営業」問題がまだ終わりそうもない。吉本の大崎洋会長は共同通信の取材に、2009年に会社を非上場にして、反社会勢力の人たちには出ていってもらったし、関わった役員や先輩にも出ていってもらったと語っている。自ら、少なくともそれまでは反社との付き合いが続いていたことを認めているのである。

   吉本の元役員は「吉本はまったく膿を出し切れていない。むしろ非上場にして外部からの監視の目がなくなったことが、闇営業問題の遠因になったのは間違いない」と批判する。6000人の芸人を抱え、ろくに契約書さえ交わさずに、安いカネでこき使えば、闇でも何でも、食っていくためにやるのは当然ではないか。そのうち、反社とベッタリの"反社芸人"が逮捕でもされたら、吉本は潰れるかもしれない。

外遊の眞子さま 途中ロスで1泊―さては小室圭とお忍びデートか

   橋本龍太郎という名は懐かしい。総理時代に、彼と一晩、懇ろになった銀座のおネエちゃんを取材したことがある。現役総理なのに、彼女を送って行く車の中で口説き、SPを帰らせて彼女の部屋でヤルとは、よほどの好き者でないとできない芸当だろう。母親が入院している病院へ、毎日のように見舞いに行き、長時間部屋から出てこないことがあった。私は、きっと女を部屋に呼び入れているに違いないと、記者を張り込ませたこともあった。

   憎めない人だった。その橋本の息子・岳と大学院時代に結婚した妻・栄里子が出した「離縁状」を週刊文春が入手したそうだ。どうやら、離婚の大きな理由は、姑・久美子との不和のようだ。栄里子が流産した時、義母に報告したら、「あら、私が留守の間にあったのは神様がそうして下さったのね。留守のときで良かったわ」とおっしゃったそうだ。

   それを聞いて栄里子は嘔吐し、鬱になったという。これはどう考えても、姑のほうがいけないと思う。女心のよくわかる父親・龍太郎がいたら、違っていたかもしれない。

   秋篠宮眞子さんが、日本人移住120年を記念してペルー・ボリビアを訪問している。週刊新潮が、小室圭の母親が秋篠宮紀子さんを「癇癪もち」と評していたと報じているが、それより、外遊中の眞子さんがどこかで圭とお忍びで会うのではないか、週刊誌はその瞬間を逃がすまいと狙っているようだ。フライデーによれば、眞子さんは7月20にロサンゼルスに1泊する。

野村證券元社員の詐欺事件に現役社員も関与?ノルマ厳しくまだまだ出てきそうな不祥事

   テスラの自動運転車「モデルX」が日本で死亡事故を起こしていた。私は週刊新潮を読むまで知らなかった。昨年(2018年)の4月29日、東名高速・海老名サービスエリアあたりで起きた。ツーリングをしていた4人が、前を走っていたクルマが急ブレーキをかけたため、バイクがその後部に突っ込んでしまった。そこに「モデルX」がノーブレーキで飛び込み、バイクを跳ね飛ばし、それが頭の上に落下して44歳の男性が亡くなってしまった。

   しかも、それを運転していた男は居眠りしていたのだ。週刊新潮によれば、日本ではレベル2の自動運転車しか走れないそうだ。安全運転にかかわる対応主体は運転者で、法的責任も同じである。自動運転車とは名ばかりだが、事故を起こした男は、システムの故障だから、自分に責任はないといい出したそうだ。夫を亡くした妻でなくとも、そんなバカなである。

   テスラ側は、週刊新潮に対して回答なし。被害者の妻は「夫の死を無駄にしないためにも、自動運転の可能性だけでなく、危険性や補償の問題についても改めて考えてもらいたい」と語っている。私は、完全な自動運転車など遠い先のことだと思っているが、今われわれが真剣に考えなければならない重大な問題である。

   同じ週刊新潮が、野村證券の元社員が起こした詐欺事件には、現役の社員も多く関わっていると告発している。野村證券は7月2日、「当社の元社員の中村成治が、当社退職後に、お客様を含む複数の投資家に接触して、架空の投資商品を提案していることが判明した」というニュースリリースを出した。

   週刊新潮には、中村に退職金を含めて7300万円を騙し取られた千葉県の50代、元会社員の話などが出ているが、中村を紹介したのは、現役の野村の社員だったのだ。他にも騙された人がいるが、やはり野村の社員が仲介している。

   野村は「ノルマ証券」といわれるぐらい厳しいノルマを課すことで有名だ。そのために、社員たちはうまい話にすぐ飛びつく。今年になってからも、詐欺や窃盗、大麻所持、女性を泥酔させて暴行など、とんでもない不祥事が続いている。

   3月期決算は10年ぶりの最終赤字になった。トップの意識改革をしないと、まだまだ社員たちの不祥事は続くに違いない。

呆れるほど脆弱な「セブン-イレブン」決済システム!経営トップも個人情報に無頓着

   週刊新潮で、イージス・アショア問題について、軍事ジャーナリストの豊田穣士が連載を始めた。6000億円を超える巨額のシステムだが、いまのところ、弾道ミサイルに対処する能力しか持たず、爆撃機や巡航ミサイルから施設を自分自身で守る能力すらないそうだ。

   しかも、政策立案を担ったのは、防衛省生え抜きの官僚ではなく、他省からの出向者だったというから驚く。これは必読記事である。

   週刊ポストにセブン-イレブンの新社長・永松文彦インタビューが掲載されている。ここで、永松の話をやろうというのではない。共同通信がスクープした「セブン&アイ・ホールディングスが、セブンペイへの全てのチャージや新規登録を停止すると発表した」件である。お粗末な話だ。時事通信もこう報じた。

   <セブン&アイ・ホールディングスは4日、バーコード決済サービス「セブンペイ」が不正にアクセスされた問題で、約900人が計約5500万円の被害に遭った恐れがあると発表した。セブンペイの運営会社は原因究明を優先するため、新規登録を停止した。全国約2万店超のセブン-イレブンで1日に始まったばかりのサービスは早くもつまずいた形だ>

   本田雅一が「東洋経済オンライン」に「セブンペイの不正アクセスはなぜ起きたのか」を寄稿しているが、そこでこう批判している。<セブン・ペイの小林強社長の言葉から感じられたのは、顧客から預かっている個人情報の重要性に対する無自覚だけではなく、現時点で起きていることや問題解決が長引いていることに対する認識が甘く、自社が提供しているサービスへの理解も低いと言わざるをえないものだった。

   小林社長は記者会見で、7payのシステムに「脆弱性は見つからなかった」と答えたが、そもそも脆弱性が存在しなければ、今回の問題は引き起こされていない。

   背景には、大手流通が扱う決済システムとしては呆れるほど脆弱なシステムがあるが、さらに決済システムを提供するセブン・ペイの危機管理の甘さも追い打ちをかけている>

   永松社長は、週刊ポストで、コンビニが頭打ちの時代にどう生き残るかを話しているが、当面の「セブン・ペイ」の"失敗"をどうするのかを早急に会見して答えなければ、地に落ちたセブン-イレブンの信用は取り戻せない。さっそく正念場である。

   同じ週刊ポストで、ヤクザと新聞について溝口敦と鈴木智彦が語りあっている。この話が面白い。

   <鈴木 いまやヤクザそのものではなく、その裏社会の人間と芸能人やスポーツ選手や政治家が接点をもってしまったことがニュースになるように変質してしまった。接触した有名人のほうにスポットが当たるようになっている。

   溝口 もやはヤクザそのものへの興味がなくなったのかもしれません。

   鈴木 最近では俺のところに、ヤクザが敵対するヤクザと芸能人が写っている写真を売り込んでくるんです。そのヤクザを貶めるために。ヤクザがヤクザとの写真を問題だって言うんだから、本末転倒ですよ(苦笑)>

   ヤクザもんに道を説かれる闇芸人。(文中敬称略)

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【告知】

7月の「ノンフィクションの醍醐味」は、傑作ノンフィクション「ルポ 川崎」を書いた磯部涼さんにお越しいただきます。
日時 7月19日金曜日午後7時から
場所 カフェ・ミヤマ 高田馬場駅前店2号室(東京都新宿区高田馬場2-17-4 菊月ビル地下1階(地下鉄東西線・高田馬場駅から濡れずに行けます)
直接、当日、おいでください。
電話 03-5292-5772
直接、当日、おいでください。レギュラーメンバー以外の参加者はコーヒー・会場代1000円を会議終了後に集めさせていただきます。二次会もあります。
★磯部涼(いそべりょう)さんの紹介
ライター。主に日本のマイナー音楽、及びそれらと社会の関わりについてのテキストを執筆。単著に「ヒーローはいつだって君をがっかりさせる」(太田出版、2004年)、「音楽が終わって、人生が始まる」(アスペクト、2011年)、「ルポ 川崎」(サイゾー、2017年)がある。
その他、共著に九龍ジョーとの「遊びつかれた朝に――10年代インディ・ミュージックをめぐる対話」(ele-king books/Pヴァイン、2014年)、大和田俊之、吉田雅史との「ラップは何を映しているのか――『日本語ラップ』から『トランプ後の世界』まで」(毎日新聞出版)、編者に「踊ってはいけない国、日本――風営法問題と過剰規制される社会」(河出書房新社、2012年)、「踊ってはいけない国で、踊り続けるために――風営法問題と社会の変え方」(河出書房新社、2013年)等。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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