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17歳の佐々木朗希投手に世界が大注目! 岩手県が続々と剛腕投手を輩出する理由は

   160キロを超える速球を投げ、海外からも注目される高校球児がいる。「令和の怪物」と異名を持つのは、岩手県立大船渡高校の佐々木朗希投手(17)だ。

   佐々木投手対策で、岩手県内の野球部では時速170キロの球を打つ練習をさせられている。そのスピードをピッチングマシーンで体験して見るとは「わー、見えない!」(司会の国分太一)、「ジンジンきそう」(司会の真矢ミキ)、「しゃっくりしてたら止まるね」(千原ジュニア)と悲鳴に近い声が上がった。

明治維新に負け、コツコツ努力して薩長に勝つんだ

   さて、岩手と言えば、二刀流で世界を魅了する、米メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手や、大谷選手の花巻東高校の先輩で、今年(2019年)からシアトル・マリナーズに所属する菊池雄星投手なども輩出した県。集中的に岩手から剛腕投手が誕生するには理由があるのだろうか?

   都道府県の県民性に詳しいディグラム・ラボの木原誠太郎所長は「岩手県民はものすごくこだわりが強い。ゴールが決まると、それに向けてコツコツと頑張ります。そういう県民性が大成する人間を育む土壌になっていると思う」と話す。

   そのストイックさは歴史的に説明ができるという。岩手県歴史研究家の藤井茂さんによると、「明治維新のときに負けた。そこから色んなものにすぐ飛びつくというより、地道に勉強して仕上げていこうという姿勢になった」というのだ。負けたことを機に「貧しいけれど勉強しろ」「勉強で薩摩長州に勝つんだ」という志と勤勉さが県民に浸透していったというわけだ。まさに、岩手県民の心には宮沢賢治の「雨ニモマケズ」精神が宿っていると言える。

   また、環境風土も大きく影響している。広大な土地に自然が多く残る岩手県は、スポーツをするには最適だ。加えて保護者の全面的なバックアップもある。岩手県の中学校の部活動加入率は92.8%で全国1位。県高野連前理事長で現水沢高校野球部の佐々木明志監督は「保護者もすごく理解があって、勉強も大事だが、それ以上に部活動で学ぶものが大きいと感じている」と話す。

プロ球団「楽天」の誕生が子どもたちの励みに

   東北が拠点のプロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」が誕生したことも要因の1つだ。「レベルの高いプレーを見に行く機会は、今までなかったですから」と佐々木監督。「菊池雄星君あたりを機に岩手の全体的なレベルが上がった。彼の甲子園での活躍を見て野球を始めた子どもたちや、彼を目標に頑張っている高校生が多い」と、身近からスターが誕生したことも大きいようだ。

   「我が子も剛腕投手にしたい!」という人は岩手県民をマネしてみてはいかが。ビビットでは、食事と睡眠の2つの観点から岩手県の生活を紹介。県の名産品をみると、購入量では「さんま」「わかめ」「大根」が全国で1位、「ほうれん草」は全国2位。早寝早起きの件だ。早起きは全国1位で、平均で午前6時17分には起床、早寝は全国3位で、平均で午後10時43分には就寝している。

   司会の国分太一「地方予選でここまで注目されている選手ってなかなかいない。50メートル5秒9で、足なんか大谷選手より早いんですよ」

   倉田真由美(漫画家)「身体の大きさもメジャー級ですし、大スターになる未来が易々と見えます」