2019年 8月 17日 (土)

真夏のメガ都市・東京のオリンピック 本当に大丈夫なの?観客は熱中症、道路は大渋滞

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   1年後の東京オリンピックに2つの課題が浮上している。一つは猛暑である。昨年(2018年)、五輪開催に相当する期間には37度の猛暑日もあった。新国立競技場や有明アリーナなど、最寄駅から歩いて10分はかかる会場もある。

   最高気温33度を記録した先日(2019年7月24日)、合原明子アナが東京テレポート駅からビーチバレーの会場になる潮風公園向かった。「木陰は少なく、直射日光がきついです。数分で汗びっしょりになりました。着いた時には、全身が疲れて、観戦よりちょっと休みたい気がしました」とぐったりしている。

   さらに、着いてからも、セキュリティー対策の手荷物検査で行列しなければならない。

歩いてみると・・・競技場に着くまでにヘトヘト。当日はさらに荷物検査で長蛇の列

   マラソンや競歩といった街中の沿道観戦もつらい。今月行われた自転車ロードレースのテスト大会で、熱を感知するサーモカメラを作動させると、観客は足元までがまっ赤だった。調査に当たった三浦邦久医師は「競技に集中するあまり、自分の環境にまで注意が行きとどかない。おかしいなと思ったら、その場を離れて休むことが必要です」と語る。

   雨も大敵だという。レインコートで観戦実験した女性は、20分後にはサーモカメラの画像が肩から上が熱いオレンジや赤色に染まった。「風を通さないレインコートの中はサウナ状態で、ふらっとなりそうでした」という。汗が蒸発しないので、脱水症状から熱中症になる可能性がある。

   帰り道にもリスクはある。大勢の観客がいっせいに駅に向かう、観戦後ラッシュだ。ぎゅう詰めの満員電車実験では、車内は室温も湿度も20分で熱中症警戒レベルに達した。

   大会組織委員会は休憩所や冷風機設置などの日よけ対策のほか、これまでの競技観戦では禁止されていたペットボトル飲料の持ち込みも検討している。こま切れな休憩時間の導入や、体調不良になった人を早く見つける「ファーストレスポンス」の充実にも取り組むという。

首都高入口閉鎖でまったく動かなくなってしまった一般道

   もう一つの大きな課題は交通渋滞である。選手や関係者の移動のための専用レーンも検討されているが、他のレーンの渋滞がひどくなるため難しい。24日(2019年7月)には、首都高速道路の入口41カ所を閉鎖する実証実験を行った。

   普段は渋滞する箱崎ジャンクションもスムーズに流れるなど、ほとんどで渋滞が緩和されたものの、下の一般道では大渋滞が発生した。都心に入る車を減らそうと青信号を短くした結果、バスがノロノロ運転を強いられるなどの影響は深刻だった。

   周辺住民への迷惑も大きい。都心から10キロの幹線道路近くの住宅街の町会長は「普段は渋滞のないわき道に、通り抜けの車が入る」と心配する。高齢者15人を送り迎えするデイサービス施設は、普段の2倍の40分かかった。

   赤羽弘和・千葉工大教授は「交通量自体を減らすしかない」として、オリンピック期間中の最適コースを選ぶナビの普及や、車の利用を2日に1回か3日に1回と控えること、あるいは通勤を早朝にシフトさせる必要があるという。

   実証実験では、出勤せず、自宅で勤務をこなすテレワークも行われた。「品物を運ぶ物流だけでなく、それを送り出す側や受け取る側の協力もオリンピックなら得られやすい。いろいろな変革に取り組めば、それが大会後もレガシーになりえます」と赤羽教授は提案する。

   *NHKクローズアップ現代+(2019年7月25日放送「熱中症・交通渋滞 五輪1年前"安全な大会"どう実現?」)

文   あっちゃん
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