2020年 11月 26日 (木)

「いだてん」田畑政治、なぜ水泳と記者の二足のわらじをはけた? 朝日新聞社報の謎解きが面白い

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   NHK大河ドラマ「いだてん」は、日本水泳の父と呼ばれる元朝日新聞記者の田畑政治(阿部サダヲ)が主人公の二部が始まっている。田畑は忙しいはずの政治部記者でありながら、日本水泳連盟の代表も務めて後進の指導にあたり、2回の五輪に選手団を率いて現地入りするという二足のわらじをはいていた。

決して大らかではなかった当時の記者、長期の無断欠勤はクビ

   「いだてん」には田畑が何日間も職場を留守にして、上司が「田畑は? (水泳連盟ですと聞き)あいつ!もう!すっ飛ばすぞ」と怒鳴る場面が出てくる。当時の新聞社はよほど大らかだったのだろうか。最新号の朝日新聞社報「エー・ダッシュ」(2019年夏号)が、この「田畑の謎」を取り上げた。

「田畑の謎」については、現代の後輩の朝日新聞記者も不思議なようだ。朝日新聞コラム天声人語(2019年6月28日付)はこう羨ましがっている。 「おおらかと言えば、おおらかな時代である。『田畑は記者半分、水泳半分だから』とかばう声が社の上層部にあったようだが、いまの新聞社ならとても認められまい」

   ところがどうして、決して大らかな時代ではなかったという。朝日新聞社史編修センター長が執筆した社報の特集「『いだてん』主人公 田畑政治三つの疑問」によると、当時の政治部でも行動は厳しく律せられていた。田畑の入社前後の1923年、中国視察後に許可なく引き続き1か月余旅行した部員が減俸処分、27年には無断で中国に旅行に行った部員が減俸処分を受け、2人とも直後に依願退職している。

   ましてや「社外活動」は当時の「服務内規」でも禁止されていた。ただし、「特に総務局の認可を得たる者はこの限りにあらず」とあり、田畑の場合はこれに該当し、「水泳活動を社内でしっかり認知・認識されていた」という。田畑は、ロス五輪に行った際、記者としてではなく、「水上連盟代表者 田畑政治」として何度も通常の紙面に登場しているというのだ。

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