2019年 9月 20日 (金)

「性暴力」加害者の8割は顔見知り!多くの女性が「だからだれにも話せない」

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   性暴力支援センターには、性暴力に苦しむ被害者たちの声が24時間寄せられる。店の常連客、バイト仲間、会社の同僚、友人、身内など、「顔見知り」からの被害が相談の8割以上だという。年間1500件の相談が寄せられる名古屋第二赤十字病院内にある「性暴力支援センター 日赤なごや なごみ」では、SANE(セイン=性暴力被害者支援看護職)と呼ばれる看護師、医師、支援員、医療ソーシャルワーカーたちが対応している。

   会社の同僚から被害を受けたという女性から電話があった。性暴力による妊娠を心配する相談だった。センター長の片岡笑美子さんは、被害から72時間以内に来るように伝えた。緊急避妊薬を服用させるためだ。女性はすぐにやってきた。

   女性によると、加害者はこの女性の指導係を務める妻子ある男性だった。出張先で同じビジネスホテルに泊まった夜、部屋を訪ねてきた。職場での関係が悪くなることを恐れて部屋に入れると、しばらくして体を触られ、抵抗できずに暴行されたという。

   片岡さんはすぐに女性を院内の産婦人科につなぎ、避妊薬を処方した。さらに、警察の捜査で重要な被害の証拠となる精液を綿棒で採取した。被害女性は警察へ相談することを躊躇していた。「男性を部屋に入れた私も悪い」という気持ちもあったからだ。片岡さんは、そんな女性に「あなたの望まない性的な行為は性暴力です」と伝え、弁護士を紹介した。

   「なごみ」はワンストップ支援センターとして、弁護士や警察と連携し、被害者をサポートしている。4年前の開設以来、支援を受けた被害者や家族は750人を超える。

警察にも被害届受理されず・・・

   顔見知りから性暴力被害を受けた女性は、周囲の対応によってさらに苦しめられることも多い。30代の女性は、被害の直後に親しい友人に相談すると、「なんでその男と一緒にいたのか」などと繰り返し問い詰められ傷つた。なじみの飲食店で酔っ払って帰ろうとすると、送ってくれるはずが「睡眠をとったほうがいい」と勧められ、ラブホテルに入った。友人はそれを非難するように何度も問い詰めたという。

   女性は警察にも相談して、被害の状況を説明した。そのやり取りが録音されている。「部屋に入ってすぐに寝ると、男性が体の上に乗ってきて、無理やり挿入しようとする。抵抗をしたが、無理やり挿入されてしまいました」

   これに対して、警察官は「ラブホテルってセックスするところなんですよ。一緒に行ってくれた、だからOKだろうって考えるのが普通だと思うんです」といった。結局、事件として扱うのは難しいと言い、被害届は受理されなかった。

   この女性に、なごみのカウンセラーで日本福祉大学の長江美代子教授は「どれもこれも被害者の落ち度として挙げられるかもしれないけど、どれひとつレイプをしていいという理由にはなりません」と厳しく批判する。この女性はセンターに紹介された弁護士とあらめて警察に行き、被害届を受理されたという。

文   バルバス
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