2019年 11月 23日 (土)

2007年の傑作ドラマの再放送だが、今見ても唸る
<開局60周年夏の傑作選 松本清張生誕110周年「点と線」~特別編~>(テレビ朝日系)

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   2007年に筆者は当作品を絶賛した記憶はあるのだが細部は忘れてしまった。再放送ものは往々にして違和感があるが、今回は前作を覚えていたのに、また唸った。今見直しても芸祭大賞ほかを受賞したことは納得できる。演出・石橋冠、脚本・竹山洋。当時、視聴率は2夜共に20パーセント越えの大ヒットだった。今回10.4%。

   鳥飼重太郎(博多署刑事)に扮するビートたけしが若い。10年ちょっとしか経っていないのに鋭いカメラに写されると老け役なのに若い。一方、安田社長(柳葉敏郎)の病身の妻・亮子に扮する夏川結衣やお時の原沙知絵ら女性軍は現在と変わらない。さては化粧の効果か。九州は香椎の海岸で、産業建設省の役人・佐山とお時の心中死体が発見される。ただの情死と見られたが鳥飼は調べ始める。

   有名な東京駅13番線と15番線の4分間の目撃情報という歴史に残るトリックが、新幹線の今は露と消え、アリバイ崩しの重要要素の飛行機は、今や下駄並みの日常移動手段である。だからなおさら、清張が書いてくれた昭和32年という時代が懐かしく愛おしい。

   以前も感じたが、九州香椎の海岸に向かう2組の男女の後ろ姿の映像がゾッとするほど効果的で、逆光のあて方が素晴らしい。鎌倉の安田の家の場面も、鳥飼と初対面の時から、病身の亮子のニコニコ顔と家政婦の不安な顔との対比が、計算されていて演出の冴えを感じる。テレ朝のお宝ドラマはこれからも続くようで、期待は大だ。(放送2019年8月4日21時~)

(黄蘭)

採点:2.5
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