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会場となるお台場の海に大腸菌ウヨウヨ 開催1年を切ったのに東京五輪は大丈夫か?

   東京五輪パラリンピックのトライアスロン競技は、予定通りに実施できるのだろうか。「会場となるお台場海浜公園でおととい17日(2019年8月)に行われたテスト大会で、一部競技(スイム)が中止になりました。国際競技団体が定めた水質基準の2倍の大腸菌が検出されたためでした」と水卜麻美キャスターが伝える。

テスト大会でトライアスロン競技のスイムが中止に

   開催まで1年を切っているのに、競技もできない水質とは驚くが、組織委員会はのんきなものだ。「傾向として、降雨後およそ2日間にわたり水質が悪くなることが、調査で分かっています」と説明する。今回は台風10号の影響で一時的に水質が悪化しただけというのだ。

   降雨で水質が悪化する原因について、水の安全に詳しい国連の元環境審議官の吉村和就さんはこう解説した。「トイレ、家庭の雑排水、お風呂の水が下水処理場に入る前に東京湾に流されるというのが現実です」

   東京都内の多くは「合流式下水道」という方式で、生活排水や工場排水と雨水が同じ下水管で処理場に送られるのだが、処理能力を超える降雨があると、下水管の途中にある放流口から海や河川に流す。大腸菌などが殺菌処理されていない水が、放流されてしまうのだ。

   東京都はスイム会場の外側に、巨大なカーテンのような仕切りを3重に設置して、放流水が流れ込まない対策をとっているというが、おとといの競技中止を見れば、万全でないことは一目瞭然である。本番直前にゲリラ豪雨でもあれば、まったくお手上げだろう。

   橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「台風なんかだったら、そのまま放流するしかないんでしょうからね」

   司会の加藤浩次「もっと大規模な対策が必要なんじゃないかなあ」

   榊原郁恵(タレント)「あそこって、家族連れがパチャパチャやる海浜公園でしょ。そっちも心配になります」

   今後、国際競技団体から「競技会場としてふさわしくない」と判断されたりしないのだろうか。

カズキ