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美しい観光地・石垣島の現実―アッキー&ヤナギーが出会った「自衛隊配備」に揺れる住民

   あさイチ初代MCの柳澤秀夫さん(ヤナギー)が、きょう26日(2019年8月)久々に登場。篠山輝信リポーター(アッキー)と一緒に、沖縄・石垣島を旅した。

   日本で一番最初にパイナップルを育てた地で、桃のような濃厚な甘味が特徴の「ピーチパイン」などを生産する石垣島。二人がパイナップル畑を目指して車を走らせる途中、「自衛隊のミサイル基地配備に反対いたします」と書かれた看板が目に飛び込んできた。

   道路沿いには他にも、「自衛隊配備推進!」と書かれたのぼりもあり、自衛隊配備に関する看板が賛成・反対入り乱れて立てられていた。

島の水源地付近に自衛隊基地が...「何でここに作るのか」

   日本政府は中国との国境沿いの防衛を強化するため、2015年から石垣島への陸上自衛隊配備を計画してきた。島のちょうど真ん中にある配備予定地では、今年(2019年)3月から造成工事が始まっている。

   パイナップル農家の岡崎竜雄さん(70)は、基地の配備に不安を感じている一人だ。予定地がある山のふもとには集落や学校があるほか、周辺は島の水道水の約8割をまかなっている水源地になっている。

   古くから神聖な場所として大切にされ、正月などの節目には地域の住民が祈りを捧げてきた。その近くに基地ができることで、水に影響が出るのではと感じているという。

   岡崎さん「基地を作ったらミサイルがいつ飛んでくるかわからない怖さがある。基地があれば狙われるのは間違いないじゃないですか。どうしても必要だと思ったら、石垣島のど真ん中じゃなくて別のところに作れないかなぁと私は思います。何でみんなが嫌うところに作るのか。よく考えてほしいさね」

「災害の時安心」「周辺国に睨みきかせて」期待の声も

   石垣島の中でも、なぜこの場所が予定地に選ばれたのか。西川龍一解説委員が解説する。

   「防衛省は、一定の土地の面積があって、島のほぼ中央の高台に位置する地域ということで、災害時の救援活動の基盤になりうるなどの理由で選んだとしています」

   近江友里恵キャスター「地元の方に対して説明会などは開かれているんでしょうか」

   西川さん「配備計画そのものについての説明会は複数回開かれていますが、水源地の近くに基地を作ることで、水にどう影響するかという専門的な調査などは行っていないんです。そのあたりが、地元の方々にしてみれば不安に十分応えていないという思いにつながっていると思います」

   博多大吉キャスター「勉強不足で、石垣といえば観光の島というイメージがあった。沖縄本島の基地問題のニュースはよく耳にしますけど、石垣島の話は知らなかったです」

   篠山リポーター「石垣島の皆さんに話を伺っていると、自衛隊が来ることで有事の時だけではなく、災害が起きた時に守ってもらえるんじゃないかというメリットを感じている方もいたり、基地ができることで有事の時に攻撃されるリスクが高まるんじゃないかという不安を感じている方もいたり、いろんな意見が聞こえてきました」

   柳澤さん「港で話を聞いた時に、海で仕事をしている方はいろいろと周辺の国とのトラブルもあるので、自衛隊が島に来てくれれば周辺に睨みをきかせてくれると、受け入れる気持ちの方が強いと言っている方も結構いました。反対だ、賛成だと明確に色分けできる状態じゃなくて、両方の気持ちの方がたくさんいらっしゃるというのが実感です」