2020年 11月 25日 (水)

戦中戦後を割によく描けている脚本に比べて、演出はアバウト。生後間もない赤ちゃんの首が座っている(!)
<なつぞら 昭和40年代以降>(NHK総合)

   2019年8月28日朝の時点で、ドラマは昭和47年(1972年)で、赤ちゃんだった「なつ」の子供「優」が4歳になっている。朝ドラでしばしば描かれる戦中戦後の日本で、NHKはドル箱の史料を山ほど持っているのに、演出家が勉強不足で酷い。今回は脚本家の大森寿美男は50歳そこそこなのに時代をよく勉強しているが。
   まず、戦後の子供世界で欠かすことのできないラジオ主題歌『鐘の鳴る丘』をちゃんと使っていたこと。『笛吹童子』はなかったが。一方、演出家は不勉強で、昭和40年代の若者の髪型(特に男)、ファッションなど、令和時代かと見まがう手抜きぶり。この時代はフィルムが沢山残っているのであるから、もっと厳密に描けよ。
   大笑いしたのは「なつ」が出産してからのこと。赤ちゃん役が月齢につれて代わってゆくのは仕方がないが、大人の対応がでたらめ。例えば、「優」がまだ生後2週間ぐらいなのに赤ん坊の首が座っている(!)。生後2週間の赤ちゃんモデルを使えないのは当然だから、大きい子を使ってもいいが、せめて、大人が首の後ろに右掌を当てて、まだ座っていない首を支える演技ぐらい指導しろ。
   昭和30年代、40年代に青年時代を過ごした人間がうじゃうじゃ生きている今、民放で良く放映している亡きスター歌手の映像からでも、当時のファッションやその他の流行のディテールは把握できるはずである。要するに作り手たちはアバウトで努力不足なのだ。(放送2019年8月後半~8時)

(黄蘭)

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