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ゴミ袋に水を入れた「水のう」や、水害疑似体験アプリ活用を! 災害時のサバイバル対策はこれだ

   記録的な大雨に各地で浸水被害が相次いでいる。九州北部豪雨で大きな被害を受けた佐賀県では、道路が冠水し都市機能が麻痺した。武雄市の会社に設置された防犯カメラには、先週水曜日(2019年8月28日)の様子が記録されていたが、水が溢れ出してわずかな時間で道路が完全に冠水した。こうなると避難することは困難になる。

   災害時、どうすれば生き抜くことができるのか。ねじり鉢巻きのスーパーボランティア尾畠春夫さん(79)は「自分の身は自分で守ること。(知識も大事で)体験に勝るものはない」と語る。

防災のプロが語る身近なサバイバルテクニック

   気象庁の予報によると、関東東海を除くほとんどの地域で9月の降水量が多くなることが予測されている。そこでビビットでは危機管理アドバイザーの国崎信江さんに、家庭でもできる防災対策を聞いた。

   家庭で怖いのが浸水被害だが、屋外からの水だけではない。大雨で下水が逆流することで思わぬ場所から水が入ってくる。実験ではまず浴槽から水が逆流。あっというまに風呂場全体が浸水。次に水が吹き出したのは洗濯機の排水溝、さらにトイレからも水がどんどんあふれてくる。

   こうした逆流被害だが、意外に簡単な対策法がある。効果的なのが40リットルほどのゴミ袋に半分ほど水をいれ、空気を抜いてしっかり縛った「水のう」だ。土のうの水バージョンで、土のうに比べて身近なもので作れるだけではなく、形が自由になり後片付けも簡単だ。水のうで排水溝やトイレなどをしっかり塞げば、浸水被害をある程度食い止めることができる。

   浸水時はタンスが浮いて倒れることもある。2階に逃げた後、1階で倒れたタンスが邪魔になり逃げられなくなることもあるので、家具はつっぱり棒で上を固定するだけではなく、ジェルマットやビスで下も固定することが重要だ。

   浸水時に自宅や街路がどのようになってしまうのか、疑似体験ができるアプリも開発されている。愛知工科大学が開発したDisaster Scopeは、スマートフォンを使って浸水時の様子を簡単に見ることができる。

自衛隊や警視庁の防災ブックも便利だ

   堀尾正明(フリーアナウンサー)「自宅でやってみると緊迫した気持ちになるでしょうね」

   番組では「自衛隊防災BOOK」(マガジンハウス)や「警視庁災害対策課災害防災ヒント100」(日本経済新聞出版社)の2大サバイバル本も紹介した。

   停電時の簡易ランプは意外と簡単。バターやサラダ油にタコ糸やキッチンペーパーの芯を付けることで簡単に作ることができる。缶切り無しで缶詰を開けたい場合は、円を描くようにフチをコンクリートにこすりつける。番組の実験では8分かかったが、2分ほどで開く場合もあるという。

   東京都発行「東京防災」には、単3電池にタオルを巻いて太さを合わせることで、単2電池を代用する方法などが紹介されている。災害時にはこうしたサバイバル術が役立つ。

   司会の国分太一「被害を最小限におさえるための心構えは?」

   国崎信江さん「今日のテーマは水害でしたが、ハザードマップを見て浸水レベルを確認して、浸水する前に避難することを心がけていただきたいですね」

みっちゃん