2019年 9月 17日 (火)

進次郎起用で安倍「したたか計算」評判良ければ政権にプラス。悪評でも首相候補がまた一人いなくなるだけ

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   堕ちた偶像。人間の評価というものは不思議なものである。あれだけ総理候補と騒がれていた小泉進次郎が、滝川クリステルとのデキ婚以来、次々に女性問題が明るみに出て、"好き者"イメージが定着してしまった。

   安倍首相の大嫌いな石破茂を2回の総裁選で推していたはずなのに、安倍首相に入閣を囁かれると尻尾を振って受け、彼には"節操"もないことが満天下に知られてしまった。

   早速、週刊文春は、「進次郎裏切り」と特集を組んだ。週刊文春によれば、安倍の入閣の打診に、進次郎は「頑張ります!」と明るい声で応じたという。子どもが生まれたら「育休をとる」とイクメン宣言したため、入閣すればできるはずはないから、今回は誘われても入閣は断るというサインではないかと報じたメディアもあったが、赤っ恥誤報だった。選択的夫婦別姓も一時は考えたなどともいったが、単なる思い付きのようである。

   週刊新潮によれば、あれほど石破を推した進次郎のことを、安倍は許していないという。だが、韓国への強硬策などで支持率が安定しているため、入閣させても以前のように注目されないと考えたそうである。

   私も、今回の入閣人事は、残っている大臣候補たちの救済策で、その中に進次郎も入れてやろうかという程度のものだと思う。なぜなら、環境相というのは、「最も軽量官庁」(環境大臣経験者=週刊文春)だからだ。

   そのうえ、原子力防災担当相も兼ねる。父・純一郎はゴリゴリの原発廃止論者である。さらに前任者が「原発の処理水は海洋放出しかない」と捨て台詞を残して辞めた。安倍の周辺はこれで進めたいが、当然ながら福島の漁連は猛反対し、世論もこれを後押ししている。

   一つ間違えれば、総理候補どころではなく、陣笠に転がり落ちる可能性もある。<「小泉氏が成功すれば政権にプラス。失敗しても、首相候補から脱落するだけ。安倍首相にとって痛くも痒くもない」(自民党幹部)>

   進次郎は安倍の術中にまんまとはまったのかもしれない。

   当初、ファーストレディへの切符を手に入れたと騒がれた滝クリにも、厳しい視線が注がれている。女性セブンは、地元後援会関係者のこんな声を伝えている。

   <「"私らしく"生きると宣言するのは自由ですが、夫の地元である横須賀に住まず、披露宴もなく、結婚報告もロクにない。政治家の妻としては筋が通らないことだらけで、後援者からは、『なんのために彼女と結婚したのか』と失意の声が上がっています」>

   女性セブンは、同じ青山学院大出身で、やはりデキ婚だったが、たった4年で小泉純一郎と離婚した元妻・佳代子の"肉声"を伝えている。佳代子の知人によれば、滝クリに対しては、「無理することはないけど、はじめはきちんと頑張ってみた方がいい。そして自分の居場所、仕事を大切にしていった方がいい、。自分のように失敗してはダメだ」といっているそうだ。

   進次郎とは会っていないが、テレビや新聞が近況を知らせてくれるから、寂しくないと話しているという。進次郎は、実母と暮らしている三男は結婚式に呼んだようだが、母親は招いていない。父・純一郎と似て冷たいところがあるのかもしれない。そうした彼の一面が、総理を目指す進次郎の躓きの一因になるかもしれない。

   不良在庫一掃内閣と揶揄される新閣僚には、失言、放言、暴言の候補者がズラッといるが、やはり最右翼は、初入閣ながら五輪担当相になった橋本聖子だろう。週刊文春のグラビアに、ソチ五輪の打ち上げで、当時は日本選手団団長だった橋本が、酒に酔ってフィギュアスケートの高橋大輔に抱きつき、キスを強要した時の写真が載っている。

   明らかに高橋は嫌がっている。いずれにしても、この内閣、安倍のレイムダック化を早めることは間違いないだろう。

「週刊ポスト」一転!今週は嫌韓派がガックリ肩落とす当たり前すぎる日韓特集

   嫌韓を煽ると激しい批判を浴びた週刊ポストだが、今週号は何をやってくるのか注目された。新潮45のように、「嫌韓で何が悪い」と開き直るのか、「反省」するのか。「韓国の『反日』を膨らませた日本の『親韓政治家』たち」というのが、今週の巻頭特集である。

   その中で、先に発表した「お詫び」も掲載している。内容は、河野一郎、岸信介、佐藤栄作など親韓といわれた政治家たちは、「その場限りの利権や贖罪のための友好」(週刊ポスト)だったため、政治家同士による真の友好関係が成り立っていなかったとし、<安倍首相と文大統領の双方が彼我の外交政策を振り返り、両国の関係を見直すことに気づいてこそ、新たな外交が始まる>と、先週とはガラッと変わって、嫌韓派が肩を落とすような至極真っ当な内容である。

   月刊「Hanada」の花田紀凱編集長に「ポストは日和った」と叱られるぞ。

   週刊ポストは、あのように激しく批判されたから、こういう特集を組んできたのだろうか。そうでないなら、なぜ、あのような中途半端な嫌韓特集をやったのだろう。私には理解できない。

   ライバル誌の週刊現代も"不穏"な動きがあると先日耳にした。月2回刊、隔週刊化を考えているというのである。ついにそこまでやるかと、思わざるを得ない。まあ、今の内容では週刊誌である必要もないだろうが。

   10月からは、消費税アップ分を入れて平週号が520円になるそうだ。一層売れなくなることは間違いない。悪循環である。週刊現代は消滅の危機にある。

本物の霊能者か稀代の詐欺師か・・・芸能界の怪人・なべおさみの正体が知りたい

   先週、週刊新潮は、白血病と闘っている池江璃花子が、芸能界の怪人・なべおさみのところへ通っていると報じた。その後、池江は日本学生選手権の応援に3日連続で姿を見せ、彼女の元気な姿がテレビでも流れた。

   上昌広医療ガバナンス研究所理事長は、彼女は現在、複数の抗がん剤理療が終わり、再発を防ぐいわゆる地固め療法の段階で、次は入院治療を解除して、抗がん剤を飲むか、骨髄移植かへ進むことになるそうだ。

   何はともあれ、ここまでは順調のようだが、懸念材料は、なべおさみが行っているといわれる「気を送る」などの施術を信じ込むことだと、週刊新潮は心配している。

   それに、池江側は<「何か困ったことがあれば、なべの人脈を頼ろう、という思いもあるのでしょう」(池江を知る関係者)>という。歌手・水原弘の付き人から始まり、司会や俳優として活躍していたが、長男のなべやかんの「明大替え玉受験事件」で芸能界からほぼ姿を消したが、人脈は政界から裏社会まで幅広く、安倍首相とも親交があるというのである。

   毎年行われる総理主催の「桜を見る会」にも毎年出席していて、しかも、「なべ枠」というのがあり、家族で参加しているそうだ。なべは自分から安倍に声をかけ、その後、2人でしゃがんだまま数分間話し込むという。<「なべは総理の背中辺りに"しっかりしろ"といった感じで手を回しており、いったいどういう関係なのかと思いました」(永田町関係者)>

   なべは安倍の父親や小泉進次郎とも接点があり、今春の神奈川県議選では、進次郎と一緒に応援をしていたという。気だとか、オカルトだとかというと、安倍首相の妻の昭恵を思い起こす。推測だが、昭恵を通じて夫・晋三の知己を得たのではないだろうか。

   私は、週刊新潮の書いていることが事実だとしたら、池江よりも、なべという人間を徹底的に取材してみたらいいと思う。本物の霊能者なのか、稀代の詐欺師か、知りたい。週刊新潮のことだから、もうすでにやっているとは思うが。

週刊文春には珍しい「奥歯にもの挟まった記事」国家安全保障局長に就任した北村滋批判らしいが・・・

   週刊文春に不可解な記事がある。内閣改造に伴って、安倍の肝いりで発足した「国家安全保障局(NSS)」の局長が、元外務次官の谷内正太郎から北村滋(62)に交代した。NSSは国家安全保障に関する重要事項および重大緊急事態への対処を審議するところで、これまでは外務省と防衛省が中枢を占めていたが、北村は警察庁出身で、内閣情報調査室(内調)のトップだった。

   北村は32歳で元富士署長になった。安倍の父親・晋太郎が順天堂大学病院に入院していて、北村の管轄だったため、当時秘書をしていた晋三と知り合った。病身を押して政治活動に執念を燃やした父親の面倒を、北村がなにくれとなく見てくれたため、安倍は北村に感謝の念を抱いたというのである。

   そんな縁があり、第一次安倍内閣の時に首相秘書官に登用され、とんとん拍子に出世し、内調のトップに7年半座り続けたのである。

   と、ここまでは安倍の好きな依怙贔屓人事だと理解できる。ところが、記事の冒頭に、2015年の7月28日早朝、切迫した声で北村から「怪しい人物に尾行されている。今も家の前にいる」という電話が、目黒署に入ったという場面がある。署員が駆け付けると、3人の男がいて、職質に答えて、「東京証券取引所調査部」という名刺を出したというが、この名刺は偽で、そんな人物はいなかったというのである。

   これが何を意味するのか、読み進めてもよくわからない。元警察庁長官が証券取引所を傘下に持つグループの社外取締役を務めていて、その背景には警察内部の権力闘争が――と北村は話したようだが、当人は完全否定している。記事中に写真が一葉あり、腕まくりをしている北村が写っている。そのキャプションが、「03年、徳島県警本部長時代にアルコール体質検査を受ける北村氏」とあるが、記事にはそれと関連する記述はない。

   さらに、北村が安倍の密命を帯びて、昨年7月にベトナムで北朝鮮の金統一戦略室長と極秘に接触したが、一般旅券で移動したため、容易に痕跡が捕捉されて、アメリカのワシントン・ポスト紙にスクープされたというエピソードがある。北村の危機管理能力の欠如を批判しているようだが、この特集全体で何をいおうとしているのかよくわからない。週刊文春にしては珍しい記事である。

   「外務省のみならず、出身母体の警察からも不安の声が上がる人物を抜擢した安倍首相」(週刊文春)に問題があるし、北村という人間にも、国家の安全保障を扱うにしては一抹の不安があることはわかる。なんだか奥歯にものが挟まったような週刊文春の書き方にも、不満が残るのである。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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