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テコンドー協会・副会長が大胆発言「私を含め理事全員が辞めるべきだ」独裁会長に引導

   東京オリンピックの代表候補選手らが強化合宿をボイコットするなど、大揺れの全日本テコンドー協会で、岡本依子副会長はけさ20日(2019年9月)の「モーニングショー」で、大胆提案をした。「私を含め、理事全員が辞めた方が良い」というのだ。岡本副会長は日本でただ一人の五輪メダリストで、影響力は大きい。

   協会はいったんは合宿を中止したが、その後、参加拒否していない2選手だけで実施すると変更した。作家の吉永みち子が「どういう決め方で、連絡はあったのでしょうか」と岡本副会長に聞く。

   「私はそれに関わっていないので、ちょっと・・・。連絡はこないようになっています。私は副会長になっていますが、(実態は)単なる理事ですから」

「アスリートファーストなのに、選手たちは置き去りです」

   司会の羽鳥慎一「結局、何が問題なんですか」

   岡本「選手たちが問題意識を持っていても、組織が問題を感じていないということです。選手がどれだけ声を挙げても、『わがまま』を言われ、選手の声を汲み取ることは一切ないんです。アスリートファーストが基本ですが、それが抜けていて、選手が置き去りにされています」

   かなり厳しい批判だ。ゲストのスポーツライターの小林信也氏は「協会を運営している人に、テコンドー経験者がいないんです。経験ある人は、みな排除されている状態」という。

競技経験者が幹部に一人しかいない不思議な団体

   独裁的と批判されている金原昇会長(65)も、テコンドーの経験はない。長野県の空手の団体に所属していた1990年代に、テコンドー関係者に誘われて長野テコンドー協会の理事長に就任し、全日本テコンドー協会の常務理事、会長と昇格してきた。

   ところが、金原会長が強化本部長を兼任した北京、ロンドン、リオデジャネイロの3つのオリンピックで1個もメダルが取れず、責任を取って会長退任。しかし、翌年の会長選挙に立候補し、再任に反対していた理事たちが賛成に回り選ばれた。この時、岡本副会長(当時は理事)も会長選に立候補したが敗れ、副会長に祭り上げられたという。

   羽鳥が「今後どうなっていくべきか、そのために岡本さんは何ができるのでしょうか」ときくと、岡本副会長は「私を含めて理事は辞めるべきだ」と言い切ったのだ。