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〈相棒season18/第1話「アレスの進撃」〉(テレビ朝日系)
北の孤島で進行する国家を揺るがす陰謀と連続殺人。命をかけたサバイバルゲームの幕が開く

   恒例のロンドン旅行から帰国したはずの警視庁特命係警部・杉下右京(水谷豊)が消息を絶って1週間。秋田県の海岸に発泡スチロールに封入された杉下のスマホが漂着した。相棒の巡査・冠城亘(反町隆史)は海流を調べ、スマホが流されたのは北海道の沖に浮かぶ最果ての孤島・天礼島と当たりをつけ、島に渡った。

   島に上陸するや冠城は、若い女・岩田ミナ(北香那)が男に連れ去られそうになっている現場に遭遇。冠城は何とか拉致を阻止したが、男は姿を消してしまった。ミナはロシア人の子孫・甘村井留加(団時朗)が主宰する財団「信頼と友好の館」のメンバーで、男はミナの父親・岩田純(船越英一郎)だった。岩田は天礼島に拠点を置き、日本とロシアの交流を目指すという財団を怪しみ、ミナを連れ戻しに来たのだった。

島の海岸に打ち上げられるアザラシの死体の謎

   冠城は島で杉下の捜索を行う中、島の海岸にアザラシの死体が頻繁に打ち上げられるという話を耳にする。どうやら杉下もこの不可解な一件を調べに天礼島にきたらしい。

   そんな中、「館」である人物の遺体が発見されたことをきっかけに、忌まわしい連続殺人事件が発生する。運よく合流できた杉下と冠城は捜査に乗り出した。「これで4人ですよ」と嘆く冠城に、杉下は「まだ犠牲者はいるかもしれない」と不吉な予言をする。

   連続殺人の容疑者として浮上したのが、ミナが「父は殺しのプロです」と打ち明けた岩田だ。岩田は自衛隊の特殊作戦チームに所属していた元レンジャー隊員だった。娘を取り戻そうとして、鍛え上げた肉体と殺人スキルで「館」のメンバーを次々と襲ったとの疑いをかけられたのだ。杉下らの事情聴取にも「俺にどんな罪を認めさせたいんですか?」と落ち着き払っていた岩田だが、冠城が「殺人です」と告げると、にわかに動揺を見せる。

   さらに捜査を進めるうち、杉下と冠城の2人は、この島で国家を揺るがす大規模な陰謀が密かにうごめいていることを探り当てる。アザラシの死体漂着、連続殺人事件はこのおぞましい陰謀と関係があるのか? そして、その魔の手が、杉下らにも忍び寄る。

   一方、初の女性総理大臣候補と目されながら議員辞職した元官房副長官・片山雛子(木村佳乃)も中央政界への返り咲きを狙ってあれこれと画策し、杉下らの捜査に絡んでくる。

   特命係の杉下と冠城は、陰謀を白日の下に暴き出し、殺人事件の真相を解明できるのか? 逃げる場所のない最果ての孤島で、命をかけたサバイバルゲームの幕が開いた。タイトルにある「アレス」とは、ギリシャ神話に登場する凶暴な戦いの神。その意味するところは......。(2019年10月9日夜9時放送)

寒山