「故郷の島に橋を架ける」「一生信じ合える仲間を作る」「その仲間とたくさんの人を幸せにする建物を造る」という夢を抱いて大手ゼネコン「花村建設」に入社した北野サクラ(高畑充希)は、空気が読めず、忖度も苦手だ。新人研修でたまたま同じグループになった清水菊夫(竜星涼)、月島百合(橋本愛)らと助け合いながら成長する姿を描く。
物語は入社から10年がたった2019年、サクラが重い脳挫傷で昏睡状態に陥ったところから始まる。自宅で倒れていた。第1話は、入社1年目の新人研修から配属先決定までに戻る。
サクラは入社式で社長のスピーチを「話が長すぎると思いました」と発言したことなどが問題視され、希望の土木部ではなく人事部に配属された。以後、1話で1年ずつストーリーが進むようで、第2話は営業部に配属された清水が眠り続けるサクラの病室を訪れ、入社2年目の体験を振り返る。
第3話では、月島が赤ん坊を連れて病室にやってくる。月島は入社のときから「ミス広報」ともてはやされていたが、しつこく食事に誘ってくるクライアント、成金趣味丸出しの父親、そんな夫にかしずく母親、そして部屋いっぱいに物があふれるまで衝動買いしてしまう自分にもうんざりして、会社にも家庭にも自分の居場所がないと感じていた。
そして、東日本大震災の直後に、恋人から「震災があって、2人の絆を大切にしたいと思ったから結婚してほしい」とプロポーズされ、それほど愛してもいなかったが結婚する。
それから7年がたち、月島の娘の名前は、サクラの口癖の「夢」。そして、サクラの枕元で、「あなたがいない世界なんかに生きていたくない」なんて言う。7年間にどんな物語があったのか
サクラの故郷、新潟の美咲島で暮らす祖父・北野柊作(津嘉山正種)が折に触れてFAXしてくる寸言(たとえば「大人になるとは、自分の弱さを認めることだ」)も意味深だ。じつは、サクラは昏睡していながら、実はそれぞれの人生に入り込んでいるのかもしれない。
視聴率は第1話8・1%から第2話9・5%した。注目度が上がっているようだ。(2019年10月23日よる10時放送)
寒山