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寒い時こそ怖~い「ゴースト血管」!がん、薄毛、冷え性、高血圧...万病のもとをこう防げ

   東京では今週中にも「木枯らし1号」が吹く見通し。日に日に寒さが増すこの時期に注意が必要なのが、万病のもととも言われる「ゴースト血管」。

   ゴースト血管とは、本来体の隅々にまで酸素や栄養分を送り、老廃物を回収する毛細血管の先端に血液が行き渡らなくなり、ゴースト(幽霊)のように消えてしまうこと。こうなると、酸素や栄養が行き渡らず、老廃物が溜まりやすくなってしまう。

   毛細血管は全身の血管の99%を占め、その太さは髪の毛の10分の1程度。大阪大学微生物病研究所・高倉信幸教授によると「毛細血管をつなげると地球2周半分の長さ(約10万キロ)になる」とも。健康な毛細血管の量は、20代を100とすると、60代で70。約3割が加齢によってゴースト化する。高倉教授は「寒くなると血流が悪くなるリスクが増えるので注意が必要」という。ゴースト血管によって、薄毛、アルツハイマー病、老け顔、高血圧、冷え性、骨粗鬆症、むくみになりやすくなるばかりか、がんや感染症の危険も増す。

シャワーだけで済ませず、40度のお湯に10~15分浸かる

   実際に測定してみると、寒くなると抜け毛が増えるというニューヨーク州弁護士の山口真由は「ゴースト血管予備軍」、山本雪乃アナは「ゴースト血管」だと判明。だが大丈夫。高倉教授は「動脈レベルの血管をよみがえらせるのは難しいが、毛細血管は改善しやすい」と言う。

   改善方法の三大鉄則は「血流を促す」「血管を緩める」「血管が緩んだ状態をキープ」。それぞれについて、具体的にどうすればよいかを高倉教授が解説した。

   まず、血流を促すためには運動がよい。初級編としておススメは「かかと上げ下げ運動」。つま先立ち5秒、ゆっくり下ろして5秒。これを20回繰り返すだけで、血管が張り巡らされているふくらはぎへの血流を促される。

   中級編はフェンシングの突きの動きをする「その場ランジ」。脚を前後に開いて後ろ脚を落とし、膝が床に着いたらゆっくり上げていく。これを左右10回ずつ。これにより、太もも裏のハムストリングスの血流が促される。

   血管を緩めるには入浴がいい。シャワーだけで済ませず、40度のお湯に10~15分浸かり、炭酸入浴剤を入れると毛細血管が刺激されやすい。タレントの石原良純、テレ朝コメンテーターの玉川徹ら男性陣は「10分は無理」「そんなに浸かれない」と不平を言ったが、高倉教授は「リラックスして血管を開くには必要」とバッサリ。さらに、入浴中には二の腕から手首にかけてマッサージするとよいという。

   最後に緩んだ血管をキープする睡眠。睡眠によって副交感神経が優位になれば、血管が緩み血液が末端まで行き渡るためだ。ゴースト血管予備軍と言われた山口の「冷え性で寝つきが悪いときはどうしたらいいか」との質問に、高倉教授は腹式呼吸をすすめた。また、寝ている間の注意点として「寝ている間、部屋間真っ暗にすること」「途中で目が覚めてもスマホで時間を確認しない」ことを挙げた。