2020年 7月 4日 (土)

世界に広がる日本酒造り―地元で栽培した酒米と水と酵母使って杜氏も現地の人!フランスやアメリカに次々酒蔵

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    フランスで江戸時代から続く酒蔵の15代目代表、久野九平治さんが日本酒造りに挑戦している。日本の酒米に似た品種を直播き栽培し、精米から醸造にこぎつけた。「原料からアプローチしないと受け入れてくれない」と久野さんは言う。試行錯誤して完成した酒を五つ星ホテル「リッツ・パリ」のソムリエに試飲してもらい、「日本の米で造ったのとは違う香りで、ミネラル感と後味に土壌の塩気がヨーロッパの人には飲みやすい」と合格点を得た。

   いま、世界各地で現地の米を使った酒造りが広がっている。原料から醸造までを同じ土地で行う「Terroir(テロワール)」で、土地の風味を大切にした「酒革命」「日本酒を世界酒に」の動きだ。

   ニューヨークでは、日本酒に魅せられた元科学者の杜氏と元金融マンの経営者が、自前の設備を用意した。杜氏のブランドン・ドーンさんは「日本で初めて飲んだ日本酒はびっくりするほどおいしかった。アメリカでも造りたい」と話す。岩手県の老舗酒蔵の5代目、久慈浩介さんのアドバイスも得て、アメリカ産の米や水や酵母から日本酒造りをめざす。

   その久慈さんは46の国と地域に日本酒を輸出し、さらに世界各地で新しい酒を造りだそうと活動中だ。「現地の人に技を惜しまず伝授したい」という。

逆輸入で国内の酒造りも進化

   日本酒の国内消費は、ピーク時(1975年ごろ)の3分の1といわれる。その一方で世界には日本酒の醸造所が続々と生まれている。フランスとカナダで3か所、イギリスとスペイン2か所、アメリカでは15か所もある。台湾やニュージーランド、イタリア、チリ、メキシコにもできた。つまり、欧米やアジア、南米の地酒だ。

   日本ソムリエ協会会長の田崎真也さんは「すばらしい。世界中にできれば、日本酒のおもしろさが理解され、日本国内の酒造りも進化し、消費者にとってもおもしろさが広がります」と語る。

   うまみ成分のグルタミン酸はビール5、ワイン3とすれば、日本酒には33もふくまれる。田崎さんによると、ワインは古くから卵料理に合わず、生野菜にもむかないとされてきたが、「日本酒はすべての甘味をひきたてる。万能です」という。その強みが世界に広がりつつある。

文   あっちゃん
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