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なんと冬場に多い「脱水症」 加湿・水分補給怠ると超危険!手足震え、歩けず...

   きょう19日(2019年11月)の「クイズとくもり」コーナーは「加湿対策」特集だった。副島淳リポーターが「実は冬の時期、加湿を怠るととんでもない事態に陥ってしまう可能性があります」と切り出した。

   東京都に済む宮城和枝さんは、2018年冬、「死ぬほど苦しかった。このままどうにかなっちゃうんじゃないかというくらい」という体験をした。原因はなんと「脱水症」だった。

   脱水症とは、体の60%を占める体液が大きく失われた状態だ。血液の流れが悪化し、酸素や栄養が体に行き渡らなくなって体調不良を引き起こす。脳梗塞や心筋梗塞につながるおそれもある。

   済生会横浜市東部病院の医師・谷口英喜さんによると、冬の脱水症は意外と多いという。「冬場は気候がすごく乾燥していて、暖房を使うと余計乾燥の度合いが増してしまいます。すると私たちの体から水分が奪われてしまい、脱水が起きやすくなります」

朝の食事と水分補給は欠かすべからず

   宮城さんはなぜ、そんな状態になるまで気付けなかったのか。

   脱水症になった日の前日がとても寒かったからだ。21時に帰宅してエアコンの暖房を付け、夕食に具だくさんのスープを摂った。喉の渇きを感じなかったため水分は摂らず、23時に就寝。加湿せず、エアコンは付けたままにしていた。

   翌朝、朝食や水分を摂らずに出勤したが、通勤の途中で次第に歩くこともままらなくなり、手が震え出して救急搬送された。

   谷口さん「寝ている間は知らないうちに水分が奪われています。1日のうち一番体が渇いている時間帯が、朝起きて食事するまでの間なんです。朝ご飯を食べないと脱水症に陥ってしまいます」

   冬の脱水症を防ぐには、まずは部屋の加湿だ。加湿器などを使い、湿度を55~65%に保つようにする。

   もう一つは水分補給。起床後・朝食時・10時頃・昼食時・15時頃・夕食時・入浴前後・就寝前など、生活サイクルの中で摂るタイミングを決めておくと、脱水症になりづらい。

手の甲の皮ふをつまんで脱水状態かどうかを確認

   自分が脱水状態にあるか簡単に確認するには、手の甲の皮ふをつまんでみる。

   谷口さん「手の甲は水分があり、正常だと皮ふをつまんでも水分で弾力があるのできれいに平らに戻ります。脱水症だと弾力が減っているので、しわや山のようなデコボコが残ってしまいます」

   皮ふをつまみ、平らに戻るのに2秒以上かかったら脱水症を疑う。他にも舌の表面が渇いていたり、親指の爪を押して赤みが戻らなかったりすると、脱水症のおそれがある。

   もし身近な人が脱水症と疑われる場合、(1)言葉をかけて自分の名前や日付がちゃんと言えるか、意識がはっきりしているかを確認する。(2)空いていないペットボトルを渡し、自力で開けられるかを見て握力を確かめる。どちらかに問題があればすぐに救急車を呼び、問題なければ経口補水液を与える。

   自分で経口補水液を作る場合は、水500mLに対し砂糖10グラムと塩1.5グラムを溶かす。これをおいしく感じたら脱水状態が疑われる。

   近江友里恵キャスター「作った経口補水液は、雑菌が入ってしまうことがあるので作り置きせずに一度で飲み切るようにしてください。余ったら処分してください」