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「デブ」「キモい」といじめられた日本青年の悩みにローマ教皇が出した答えとは

   来日中のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は25日(2019年11月)、東京ドームで5万人が集まる大規模なミサを執り行った。午後3時40分、フランシスコ教皇が特別仕様のオープンカーに乗り、ロックスターさながらに会場に入ってくると、会場は大歓声に包まれた。清貧な人柄に加え、親しみやすさも人気の理由のフランシスコ教皇。会場でもほがらかな笑顔で参加者に手を振り、小さな子供たちにキスをして回った。

「心に響く言葉」満載!教皇の日めくりカレンダーが大人気

   説教の中では「社会的に孤立している人が少なくなく、端に追いやられている人、人生の意味が分からず自分の存在意義を見出せない人がいると気づきました」と日本の若者の悩みに思いを寄せた。誰かと分かち合うことの大切さを説いたフランシスコ教皇の言葉に涙を流す参加者の姿も多く見られた。

   都内で行われたイベントでは、いじめや差別に悩む青年たちに答えた。「小中学生の時に同じクラスの男子からいじめられていました。『デブ』『キモい』と聞こえるように言われました」と男性から相談されると、フランシスコ教皇は「デブと言われたら『痩せている方が不健康でかっこ悪い』といってやりなさい」とバシッとアドバイス。男性はとたんに笑顔になった。

   人びとを勇気づけるフランシス教皇の言葉が載っている日めくりカレンダー『まいにち、教皇フランシスコ』は大人気だそうだ。「過去の過ちはいつでも正せる」「欲はあなたの見方を狂わせる」「隣の人が実は聖者かもしれない」などといった言葉が記されている。

   スタジオでは、東京大学名誉教授のロバート・キャンベル氏が、フランシスコ教皇が教皇として初のアメリカ大陸出身者で、初のイエズス会出身であることなどを解説。「難民問題と核廃絶に積極的に力を入れている方です。ある意味、政治的にも動いていて、アメリカとキューバの国交正常化では色々仲介しました。支持する人もいますが、守らなくてはいけない伝統を壊していると反対する人もいます」などと話した。