2020年 2月 19日 (水)

<カツベン!>
周防正行監督の映画愛がぎゅっと詰まった極上エンタメ!成田凌がすっかりなりきっている大正時代の活弁士

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   映画がまだサイレントで、「活動写真」と呼ばれていた大正時代、楽士の奏でる音楽に合わせ、自らの語りや説明で映画を彩った活動弁士(活弁)は、俳優より人気があったという。

   子供の頃、活動写真小屋で活弁士を見た染谷俊太郎(成田凌)は、一流の活弁士になるのが夢だった。しかし、大人になったいま、気づけば泥棒一味に取り込まれ、ニセ弁士として盗みの片棒を担いでいた。嫌気がさした俊太郎は一味から抜け、青木豊子(渡辺えり)・富夫(竹中直人)が営む映画館「靑木館」に流れ着く。逃げるときに行きがかりで手にしてしまった大金は、屋根裏に隠して、そこで働き始めた。

   監督はこういう映画は得意な周防正行である。

  • (C)2019「カツベン!」制作委員会
    (C)2019「カツベン!」制作委員会

おなじみの竹中直人、徳井優、田口浩正らがやっぱりいい味

   成田凌はオーディションで主役を勝ち取ったそうだが、正直、たいして期待はしていなかった。がしかし、その語りを聞いた瞬間、発声やアクセントなど、当時の活弁士の技をきちんと勉強していることがすぐにわかり、あっという間に引き込まれてしまった。

   永瀬正敏、渡辺えり、小日向文世、竹野内豊、音尾琢真らのベテラン勢、竹中直人、徳井優、田口浩正などの周防組レギュラー勢の力も大きい。成田やヒロイン役の黒島結菜ら若手をきちんと下支えながら、みんな個性的なキャラクターで一時も目が離せない。

   井上真央と高良健吾がいままでにない悪役を好演しているのも見どころ。劇中のサイレント映画『椿姫』『金色夜叉』『南方のロマンス』に、草刈民代、城田優、上白石萌音、シャーロット・ケイト・フォックスらが出演しているのも面白い。

アクションあり、笑いあり、涙あり

   令和元年、大正時代の活動写真の世界も、周防監督の手にかかるとこんなに楽しいコメディーになるのかと脱帽だ。日本映画史をなぞりながら、若い俳優たちの新たな魅力を引き出し、アクションあり、笑いあり、涙ありのストーリー展開で最後までハラハラドキドキ、とことん観客を楽しませてくれる。

   周防監督の映画愛がぎゅっと詰まった作品と言えるだろう。一人で観てももちろんよいが、ぜひ誰かと一緒に観てほしい。観た後も盛り上がること間違いなしの秀作です。

                              

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