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オーストラリア森林火災4か月!消防隊員25人殉職、野生動物も5億匹焼死――テニス全豪オープン延期?

   オーストラリアで昨年9月(2019年)に出火した森林火災は、今なお燃え続けている。南東部を中心に北海道とほぼ同じ800万ヘクタールが焼失し、消防隊員ら25人が死亡、野生動物も約5億匹が死んだという。

   シドニーに住む日本人男性は「今は夏なので、エアコンを通じて外の空気が中に入ってしまいます。電車やオフィスの中にも煙が充満して臭いです」と話している。日本人女性(79)も「青い空を見ながら、小鳥の声を聞きながら洗濯物を干すという、ぜいたくができなくなりました。消火活動の救助隊は、避難する人で渋滞が起きている中をかいくぐって行かなければいけない状態です」と話す。

   5日(2020年1月)に行われたゴールデングローブ賞の授賞式で、オーストラリア出身の女優ケイト・ブランシェットは、「気候変動が引き起こした災害と闘うボランティアの消防士たちに、激励の声を送りたいと思います」とスピーチした。

   オーストラリアでは20日からテニスの全豪オープンが開幕するが、ジョコビッチ選手は「選手の健康に影響が及ぶのであれば、延期を考えるべきだ」とコメントしている。

雨を待つしかない鎮火

   大規模火災の原因は何か。南半球のオーストラリアはこの時期は乾燥するため、森林火災は珍しくないが、「今回はまとまった雨がないため、鎮火にいたっていない」と現地を視察した防災システム研究所の山村武彦所長は指摘する。雨による自然鎮火を待つしかないが、被害拡大を防ぐには、市街地のそばにの樹木を人為的に燃やしてスペースを作る「バックバーニング作戦」が有効だという。

   松田丈志(競泳元日本代表)「オーストラリアの人々は自分たちの国の生態系をとても大事にしています。その生態系が、火災によってダメージを受けているのはショックだろうなと思います」

   宮崎哲弥(評論家)「どこまでが自然災害なのかわかりませんが、結局、雨を待つしかないというのは、人間の力の弱さを感じます」

   司会の加藤浩次「この状況にしたのは人間かもしれません」