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英女王、ヘンリー王子夫妻の王室離脱認める 異例の声明に込められた「お婆ちゃん」の思い

   1月9日(2020年)に「主要王族から退く」と発表したイギリスのヘンリー王子(35)とメーガン妃(38)。突然の発表を受け、英王室では日本時間昨日(1月13日)夜11時にエリザベス女王(93)、チャールズ皇太子(71)、ウイリアム王子(37)がノーフォークのイギリス王室宮殿に集まり、緊急家族会議を開いた。会議にはメーガン妃もカナダから電話で参加した。

   前代未聞のロイヤルサミットは未明に終わり、エリザベス女王は「私の家族も、私も、新しい生活を送りたいというヘンリーとメーガンの願いを全面的に支持します。ヘンリーとメーガンは新しい生活では公的資金に頼りたくないということを明確にしました」と声明を発表した。

「家族」としての姿を示した女王の声明

   英王室ジャーナリストの村上あいさんによると、声明文はエリザベス女王が一方的に折れ、完全に2人の要求を飲んだ形になっているという。

   今後ヘンリー王子とメーガン妃は移行期間として、イギリスと北米を行き来しながら生活するというが、どのような生活になるのか。ヘンリー王子はカナダ・バンクーバー島で別荘を借りているが、買い取る場合の価格は15億円と予測され、生活費も年間2~3億円、警護費用も1億円と見積もられている。

   村上さんによると、声明では経済的な自立の具体的な方法が表明されておらず、これでは国民は納得しないという。

   司会の加藤浩次「結婚した時から自立したいという意思は表明していた」

   箕輪厚介(編集者)「国民感情として、お金の流れは筋を通してねというのがあると思う」

   ヘンリー王子の収入だが、95%がチャールズ皇太子からの援助で、政府からの助成金は5%程度だ。一見公的資金は少ないように見えるが、事情はそう簡単ではない。

   ロバート・キャンベル(日本文学研究者)「チャールズ皇太子からの援助は、14世紀にイギリス王の世継ぎが生きるための領土が作られた不動産収入から。私費といえば私費だが、現在の国民から見ると私費か公金か微妙なところ」

   キャンベルによると、女王の声明文も異例なものだという。

   ロバート・キャンベル「女王の言葉自体が、これまでのどの声明文より人として家族を気遣う文章になっている。今まで女王はWeを使っていたが、今回はIを使っている。また、女王は子供や孫をこれまで(サセックス公爵など)称号で呼んでいたが、声明文ではヘンリー、メーガンなどファーストネームで呼んでいる。『家族』としての姿を示している」