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「相模原・障害者19人殺害」被害者匿名の裁判は人権侵害!知的障害の娘と暮らす教授「人の尊厳汚す行為」
相模原・障害者19人殺害事件の植松聖被告(29)の公判が、横浜地裁で始まった。初公判で植松は「皆様に深くおわびします」と頭を下げたが、その後、右手小指をかみ切る不可解な行動をとり、係官に取り押さえられた。
植松の弁護人は、彼には精神障害があり、事件を起こした時は、心神耗弱だったと主張し、死刑を免れようという作戦のようだ。週刊文春でノンフィクション・ライターの渡辺一史によると、拘置所で面会した植松は「頭がおかしければ無罪という理屈は間違っています。心神喪失者こそ死刑にすべきです」と語ったという。
それは、自分は心神喪失者ではないということではなく、植松が犯行動機を「意思疎通のとれない障害者は安楽死させるべきだ」といっているように、「自らを心神喪失者、または心神耗弱者と認めることは、『植松、お前こそ安楽死すべきだ』といわれるに等しい」からだと渡辺は書いている。
また、植松が「安楽死」という言葉を誤解して使っているという。オランダやスイスで容認されている安楽死は、本人の明確な意思に基づいて行われるもので、「意思疎通のとれない人」を殺していいということではない。こんな常識が分からない植松に殺された被害者たちが哀れである。
この事件は、警察が被害者たちを匿名にした問題もクローズアップされた。公判でも実名は呼ばれず、甲、乙、丙という記号で読み上げられている。重傷を負った尾野一矢(46)は、家族が実名での審理を希望したため、名前を出されたが、公判当日、殺された19歳の母親が手記を発表し、娘の名前は「美帆」だと明かしたが、裁判所から「フルネームか匿名しか認めない」といわれ、法廷では「甲Aさん」と呼ばれた。
重い知的障害のある娘と暮らす最首悟・和光大学名誉教授は、「名前が出されないということは本来は根本的な人権侵害であり、法という名で人の尊厳を汚す行為に他なりません」と憤る。また、事件後に、この施設の入居者に対しての扱いに多くの問題点があったことも指摘されている。
渡辺が書いているように、施設の問題点や介護従事者たちの入居者への介護意識など、知的障害者だけではなく、いつかはお世話になるわれわれにとっても、重要で普遍的なテーマである。おかしな人間が起こしたおかしな事件で片づけてはいけない。