2020年 12月 1日 (火)

反戦主義者だった外交官の吉田茂が、やむなくこの国の宰相になり、連合国総司令官D・マッカーサーの内政干渉とやりあった話
<テレビ東京開局55周年特別企画スペシャルドラマ『アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~』」(テレビ東京系)2020年2月24日21時~

   元々は洒脱な外交官だった吉田茂が、占領下の日本で、追放のため人材不足の中、不本意ながら外務大臣に任命されて、後、総理大臣も務めることになる。外交官時代に片腕の白洲次郎(生田斗真)などと共に、戦争反対を唱えて牢屋にぶち込まれた吉田が、戦後は国を背負う宰相になって、占領軍たるGHQとやりあった皮肉。

   英語がペラペラだった吉田がマッカーサー元帥と闘う場面が、最初は英語であったのに、途中から日本語になってしまい、多少違和感はあったが、笑福亭鶴瓶の吉田茂ぶりは似ていなくはない。但し、小男だったが吉田茂はもう少し品がよかった。3女で秘書になる麻生和子(新木優子)の目を通して語られる吉田の苦悩と孤独。

   「貧乏人は麦飯を食え」の池田勇人(佐々木蔵之介)、ダミ声の田中角栄(前野朋哉)、佐藤栄作(安田顕)など、吉田学校の面々が面白い。元芸者で内縁の後妻、こりんになる松嶋菜々子は背が高すぎ。実際のこりんはちんまりと日陰の女然として小柄だった。

   「人間を食っているから元気なんだ」とか元帥に対して「葉巻は〇〇製でなければ吸わない」とか、吉田の語録は数多く残っている。武道館の国葬で送られた吉田茂の功績のホンの一部だけしか描かれていないドラマであるのは仕方がなかろう。それにしても、「おじいちゃま」と、総理大臣吉田茂に語り掛ける孫の太郎が、今現在の貧相で貫禄も知性も感じられないあの財務大臣とは情けない限りだ。(放送2020年2月24日21時~)

                

(黄蘭)

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