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韓国、日本の入国規制に「非友好的かつ非科学的」とカンカン 専門家も「このタイミングでは全く意味がない」とバッサリ

   日本政府の下した決定が新たな日韓問題に発展している。新型コロナ問題で安倍晋三首相が中国・韓国からの入国規制を発表したことに対し、韓国は「非友好的、かつ非科学的」と猛反発。対抗措置として日本からビザなしでの渡航禁止、発行済みビザの効力を停止する。9日(2020年3月)0時からの実施を前に、韓国の国際空港は急きょ帰国を迫られた日本人観光客らでごった返した。

   日本側の入国規制の内容は、中国・韓国からの入国者は指定の場所で2週間待機すること、移動の際に公共交通機関を使わないこと、航空機は成田・関西国際空港に限定すること、船舶の旅客運送をやめることなど。しかし2週間の隔離はあくまで要請であり、強制力はないということで、その曖昧さも内外で混乱を呼びそうだ。

WHOは「政治的な争いにするな」と苦言

   そもそもこのタイミングでの入国規制に、効果はあるのか。元厚生労働相の舛添要一氏は「中国、韓国との相互依存関係を考えれば経済的損害が大きすぎる」と指摘する。「そもそも水際対策というのは時間稼ぎでやるもの。日本人同士でうつし合っている今の段階でやってどうするの?手術しなきゃいけないときには放っておいて、もうそっとしておいた方がいいときに触っている感じです」と政府の決定を批判する。

   総合大雄会病院の感染症科診療部長の後藤礼司医師も「全く意味がない」とバッサリ。「中国での感染者が減っている中での入国規制には疑問。すでに日本で感染が広がっている今、水際対策は意味をなさない。やるんだったら1月末でしたね」と呆れる。

   WHO(世界保健機関)のマイケル・ライアン氏は、日韓の入国規制強化について「渡航条件を政治的な争いにすべきではない」と苦言を呈した。

   キャスターの立川志らく「ただでさえ大変な時に、なんで隣の韓国とケンカしなくちゃならないんでしょう」

   舛添氏「韓国は検疫の強化だけでよかった。そうすれば『日本は政治的な判断で失敗したけど、自分たちは検疫だけで抑えた』と言えた。結果で勝負すればいいのに、ビザの発行禁止はいただけないですね。日ごろからケンカしているからこういうことになるわけですけど」