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外出も禁止、食料品以外の店は閉まったまま...ヨーロッパ全土が戒厳令下のようだ

   「いまや新型コロナウイルス・パンデミックの中心」(WHO・世界保健機関のテドロス事務局長)といわれるヨーロッパがどんな状態なのかを、現地にいる日本人に聞いた。

   イタリア・フィレンツェの観光ガイド、片庭未芽さんは「行楽の中心地ドゥオモ広場に立っても、お昼近いのに私1人しかいません。薬局にはマスクや消毒液売り切れの張り紙が出ています」と伝えてきた。全土に移動制限が課され、住民は外出許可の書類を持ち歩くことを求められている。食料品以外の店は営業禁止だ。「私の友人が自宅から15分か20分の所をジョギング中に警官に止められ、ここまできちゃだめだと言われました。申告せずに出かけたり、ウソをついたりすると禁錮3カ月か日本円にして約2万4000円の罰金をとられる可能性があります」という。

手を洗わないフランス人も珍しく手洗いするように

   スペイン在住の高野明子さんは「ついきのうまでなんでもないよと言っていたスペイン人の受け止め方が突然変わりました」と話す。マドリードでは8日(2020年3月)に国際女性デーのイベントが開かれ12万人が参加、サッカーのスタジアムには6万人、政党の集会に9000人が集まっていたのが、14日にサンチェス首相が緊急事態宣言を出し、今は全土で原則外出禁止だ。「薬局とスーパー以外は全部閉まっています。ニュースも家にいてと奨励しています」

   フランスも、生活必需品を扱う以外の店は営業できず、カフェやレストラン、劇場は閉鎖された。日本人ガイドのグランあさこさんが「すごく静かです。スーパーからは食料品、日用品がなくなりました」「もともと手をあまり洗わないフランス人には珍しく、テレビCMなどで手洗い励行が勧められています」と報告した。

   このほか、ギリシャも厳戒態勢で、東京オリンピックの国内聖火リレーは中止。19日のアテネでの引継ぎ式は無観客、非公開で行われる。ドイツは、メルケル首相が「国民の60~70%が感染する可能性がある」と発言、フランスやスイスなど5カ国国境を物流と通勤を除き封鎖した。

   司会の加藤浩次「感染がヨーロッパで拡大しているのだから、帰国する感染者がいても当然ですね」

   橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「イタリアは社会保障費を削減し、医療体制が破綻した。感染前にどうだったのか、その国の政策が問われています」