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「新型コロナPCR検査室」現場レポート!人手不足で不眠不休の技師たち

   新型コロナウイルス感染を判断するPCR検査は、日本は桁違いに少ない。どこに原因があるのか。相模原市の環境情報センター衛生研究所でみた。研究所はいま仕事の8割が新型コロナの検査だという。朝11時、検体の入った銀色のバッグを持った保健所職員が次々に訪れる。検体一つ一つにラベルが貼られ、臨床検査室へ運ばれる。

   ここで、試薬に検体を混ぜる細かい作業が行われる。感染の危険がある作業だ。2時間後、検査装置にかける。新型コロナウイルスに特有の遺伝子配列を増殖させ、検出されれば陽性の判定になる。この時は陽性は1件だった。直ちに保健所に連絡。持ち込みから6時間だった。

   臨床検査技師などはわずか5人。理化学分野の1人も加わって6人でやっている。人手不足はここだけではないという。関西の病院でPCR検査を担当している検査技師は、「息子に会いたい」と話す。1月に男児を出産したが、「赤ちゃんを母親に預けて3月に戻った。病院に泊まり込みだ。

安倍首相の「1日2万件」なんてとても無理

   安倍首相は「PCR検査体制を日に2万件と倍増」といったが、現場にはそんな能力はない。司会の小倉智昭は「子供を産んだばかりの人が徹夜で検査して、一方で人工透析している人が発熱しても検査を受けられない」

   伊藤利尋キャスターが各国の検査数を比較した。人口1000人あたりで、アメリカの9.3に対して、日本は0.71。昭和大学の二木芳人教授は「検査を増やして隔離すべきです。少なくとも、医師が検査をしたほうがいいという人は、すべて検査しないといけない」という。

   日本では、実際の感染者数は陽性判定の10倍くらいいるという専門家もいる。