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やっと学校再開!安心と思いきや...「朝起きない」「ぐったりして帰ってくる」子供に異変が

    緊急事態宣言が全面解除され、きょう1日(2020年6月)から学校再開という地域も多いだろう。やっと子供たちが勉強できる、友達と会えると一安心...と思いきや、事態はそう単純ではなさそうだ。

   石井隆広アナウンサー「実は一足先に学校を再開した地域では、ちょっと心配な声が聞こえてきています」

    カウンセラーの桒原航大(くわばら・こうだい)さんによると、すでに学校が再開している地域から、「子供が朝起きてこない」「トイレから出てこない」「朝元気よく出かけたのにぐったり疲れて帰ってくる」といった相談が増えているという。

くしゃみをすると、教室が凍り付くことも

 

   桒原さん「いま教室が緊張感に満ちています。休み時間に教室が静かで、誰も話さず、シーンとした空気が流れていたという話も聞いています」

 

   感染が起きてはいけないと先生からしきりに注意され、例えば教室の中で一人がくしゃみをすると、授業が止まって空気が凍り付くこともあるそうだ。「くしゃみしそうになったけど一生懸命こらえたという声があったり、子供たちの方も何か気を遣っているようです」(桒原さん)

 

   分散登校をしている学校も多く、クラスの人数は半分ほど。好きな友達に会えず、席も離れていて会話が弾まない。居心地が悪い学校も少なくない。

 

   子供からのSOSのサインとなるのが、「朝起きてこない」「頭痛や腹痛を訴える」「食欲がない」に加え、この時期ならではの特徴として「これまでと比べて勉強に手がつかない」「感染を過度に恐れている」がある。

 

   子供の不登校を取材している石井志昴(しこう)さんは「休校中に出された宿題が終わっていない子も多いでしょうが、勉強しようと思っても頭が真っ白になってしまうとか、ストレスや悩みを考えるとそういう状態になることがあります。本当に感染が怖いという子も多いかもしれませんが、感染を恐れているというよりは親に言えない理由があって学校に行きたくないのかもしれません。本当の気持ちに気付いてあげてほしいと思います」と語る。

子どもを放っておくことも大切

 

   子供の異変に気付いた時、親はどうすべきか。石井さんが勧めるのが「注意するより雑談する」「たまには放っておく(小学校高学年以上の子)」「親が開き直る」ことだ。

    石井さん「1日1時間でも2時間でも、あえて子供から目を離す時間を作りましょう。別の部屋に行ったり、ふすま1枚向こう側にいるだかでも、子供は一息つけます。勉強の遅れや生活リズムの乱れなど色々あっても、今は非常時ということで開き直って大らかに子供に接してほしいと思います。親が不安になっていると子供も不安になってしまうので、不安な気持ちは、大人同士の空間で感情を発散させましょう」