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小池都知事の「コロナ新指標」これからは数値発表しません!第2波始まっても都民は知らされないまま?

   東京都の新型コロナウイルス感染の新たなモニタリング指標は、これまでの「陽性率」などの項目に「感染経路不明者数の増加比率」「消防に寄せられた発熱などの相談件数」「緊急医療の『東京ルール』適用件数」の4項目が加わった。「東京ルール」とは、緊急患者の搬送先が決まらない時に、都が調整する取り組みだ。小池百合子都知事は「これらが東京の医療提供体制を確保する上で極めて重要です」と説明した。

   しかし、この新指標では、「東京アラート」や「休業再要請」を出すための目安とされていた数値は設けられていない。小池知事は「どの数値までヒットしたらスイッチをオンにするとか、オフにするとかだけでなく、全体像をつかんでいかなければならない」と話す。外出自粛の協力などの今後の対応は、新たな指標をもとに専門家の会議で分析して決めるとした。

根拠も示さず「営業規制」「外出自粛」は納得できん

   日本感染症学会専門医の佐藤昭裕医師は「経済とのバランスを考えて、その時々で数値設定をするというのは確かに難しいです。ただ、評価の基準値のないモニタリングって、ちょっとよく分かりませんね。会議の中では、ある程度の数が示されている可能性もありますが、数値を公表しないのであれば、毎日、毎日、アセスメントをしてどうするかの決定がなされるべき」と話す。

   司会の加藤浩次「数値を発表しないという選択は違うと思います。世の中の人は数値を見ても分からないでしょって言われているのか、もしくは出したくないのか。陰謀説を言う人も出てくる。数値が出てこない限り、わたしたちも『今こういう状況だ』というのが判断できないと思うのですが」

   佐藤医師「数値がないと漠然とした不安になってしまいますよね」

   松田丈志(競泳元日本代表)「医療体制をしっかり守りましょうというメッセージは伝わってきますが、数値がないので目標を持ちづらいですよね。発表しないということは、数値を言うことのデメリットを考えているのかな、と思ってしまう」