2020年 11月 25日 (水)

新型コロナ禍のなか、介護施設で制限されてきた面会。会うことが出来なくなった夫婦の声に耳を傾けると、新たな絆のカタチを見えてくる

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   新型コロナウイルスの感染を恐れて家族との面会を禁止する介護施設が増えた。大切な人と会えなくなったとき、人はコロナ禍とどう向き合えばいいのか。 吉田晋悟さん(76)は、重い認知症で介護施設にいる妻、多美子さん(77)とこの4カ月、一度も会えていない。「最後まで夫として一緒にやっていきたいのに、切り離されたままで終わってしまうのではないか」と不安がつのった。

  • 亡き夫の手紙を読んで励まされたという栗原はるみさん(NHKの番組ホームページより)
    亡き夫の手紙を読んで励まされたという栗原はるみさん(NHKの番組ホームページより)
  • 亡き夫の手紙を読んで励まされたという栗原はるみさん(NHKの番組ホームページより)

「コロナ禍が会えない時間こそ大切なことに気づかせてくれた」

   吉田さんは28歳で結婚し、子供3人を育て上げて、60歳過ぎから夫婦2人で老後生活が始まった。14年前に多美子さんが認知症と診断された。5年前から施設に入り、やがて夫と認識できなくなった。今年(2020年)2月から新型コロナ感染拡大で面会できず、多美子さんの姿は施設から届く写真でしか見られない。それでも、吉田さんは毎日、施設に通い続けている。建物内に入れないが、「ちょっとでも身近に感じたい」と話す。

   永島啓子さん(71)は、くも膜下出血で倒れ介護施設にいる夫、公明さんと面会できずに2カ月が過ぎた。夫には記憶障害がある。啓子さんは毎日、庭の花を描いた絵手紙を出し続ける。初めは「一方通行ですけど、少しでもつないでいられるという気持ち」だったが、いつしか思いを素直に込めたいと目的が変わったという。「コロナ騒ぎがおさまったら面会に行きますね」「4月13日は46回目の結婚記念日、一人寂しくおまんじゅうでお祝いしました」。いまは「会えない時間が大切なことに気づかせてくれた。さらけ出して伝えたほうが悔いは残らない」と思っている。

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