2020年 11月 27日 (金)

『エール』の後半を端折ったら許さないぞ。生真面目で優しい日本人の心の奥底の、端正な叙情性を表現した古関裕而の作曲家生涯を完走しろ
<朝ドラ『エール』、9月14日から放送再開発表>(NHK総合)

   誰でも疑問に思うのは、何か月も放送中止で時間がズレて、10月からは後半の『おちょやん』が控えており、『エール』の残り部分がどうなるかということだ。まさか、ちょん切るのではなかろうな。
   古関裕而という、荒廃した戦後の日本を美しいハモンドオルガンの音色で慰めた音楽家の一代記を、たかがコロナ禍のために端折ったりしたら許さないぞ。特に「エール」のための応援歌や校歌など、元気な歌が中心に描かれているが、古関の神髄は生真面目で優しい日本人の心の奥底の、端正な叙情性を音で表現したところである。
   トップは『長崎の鐘』、それに続くのは『鐘の鳴る丘』のいろいろ、さらに特筆すべきはラジオドラマ『君の名は』に関する古関が演奏したハモンドオルガンの劇伴。『君の名は』(言っておくがマンガの君の名は。ではない)、『君いとしき人よ』、『黒百合の歌』などなど名曲ぞろい。さらに『ニコライの鐘』、『イヨマンテの夜』。
   藤山一郎、伊藤久雄、織井茂子らの真っ当な歌唱に支えられて、古関の、元はクラシック(劇の中では西洋音楽)作曲家だった品の良さが遺憾なく発揮された作品群を端折ったりしたら許さない。大河ドラマもカットされそうで心外である。世界中の文化が、たかがパンデミック病のために潰されてたまるか。再放送を見ていても、実話を下敷きにしたドラマは面白い。二階堂ふみや柴咲コウの歌唱指導をもっと徹底的にやってくれればよかったが。頑張れNHK!

(黄蘭)

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