2020年 10月 22日 (木)

末期ガンで死にゆく女性の最後の願いは、昔、施設に捨てたわが子と一目会うこと。江口洋介一世一代の号泣演技
<天使にリクエストを―人生最後の願い― 第1回(探偵挽歌)、第2回(捨て子ブルース)>(NHK総合)

   試写会には行かない筆者であるが、放送の26日以前に第2回も見る機会があったので、前後編について書く。過去に息子を死なせたトラウマがあり、グウタラに生きてきた元刑事の島田修悟(江口洋介)は、助手の小嶋亜花里(上白石萌歌)と2人で薄汚れた探偵事務所を開いていた。ある日、謎の女性が300万円で依頼にくる。
   末期がんの幹枝(梶芽衣子)の人生最後の願いを聞いてほしいという。昔、施設の玄関に捨てたわが子に一目会いたい彼女。息子はヤーさんの組長になっていて、子分たちの暴力に遭いながらも、島田はその山本(六平直政)に幹枝を会わせる。色々あって、最後に幹枝は亡くなる。人生に飽いて冷めてしまっていた島田が、幹枝のベッド脇で1人さめざめと泣く。大写しの江口洋介一世一代の演技である。カメラを据えドアップで撮る凝り様だ(演出・片岡敬司)。
   幹枝になる梶芽衣子に筆者は『鬼平犯科帳』の女密偵・おまさで馴染んでいたが、能面のようになったガン患者の老女を演じるとは時が流れた。もう1人の老女、依頼人の和子(倍賞美津子)と2人の高齢者。これに対して、若い看護師の寺本(志尊淳)と亜花里、との老若の対比を計算した脚本(大森寿美男)も神経が行き届いている。「死にゆく人の最後の願いをかなえる」とは、はっきり言って気が滅入る主題だが、終わり方に工夫があるので何となく明るい。ちょっと飲んだだけで30万円請求するボッタクリ店には笑えたよ。(放送2020年9月19日21時~)

(黄蘭)

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