2021年 4月 18日 (日)

ビルマの前線で、陸軍の隊長が長髪にしているデタラメ。歴史をバカにしてはいけない
<エール 第18週>(NHK総合)

   何度も同じ番組を取り上げたくはないが、余りにも酷いのでもう1度書く。古山裕一(窪田正孝)たちがビルマに慰問に行く場面である。ネットでは「朝からシリアスで驚いた」とか「泣いてしまった」とか、大戦中のことなど遠い歴史の彼方である世代が感動したと書き込んで、作り手はウハウハしているだろうがちょっと待て。
   余りにも杜撰である。場所は日本がはっきりと負け戦を認識させられたインパール作戦の地である。何万という日本兵がここで死んだ。裕一たちは藤堂先生(森山直太朗)が前線に配属させられていると聞き、数カ月待った後に慰問に出かけた。そこで、運よく藤堂先生に会えた。ところが、呆れたことに藤堂先生は長髪なのである。
   陸軍の隊長が前線で長髪は断じてあり得ない。陸軍の兵隊がなぜくりくり坊主だったか、ちょっと考えればわかることである。いつ何時敵と遭遇するかもしれない激戦の地で、兵隊がのんびり床屋さんごっこをやってられるか。だいいち、隊に散髪技術を持っている兵隊がいたとは限らない。丸刈りならば、素人でもバリカン1つあれば頭は刈れたのである。若い俳優が髪の毛を切りたがらないのであれば、坊主頭のカツラでもいい。百歩譲って、全員に戦闘帽を被せておけば、最低、長髪は誤魔化せられる。筆者が言いたいのは、「髪の毛なんかどうでもいいじゃないか」というディテールを無視した制作態度が許せないのである。歴史をバカにしてはいけない。(放送2020年10月14日8時~)

(黄蘭)

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