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福島第一原発「処理水」海洋放出へ!橋下徹「東京湾や大阪湾でも流せばいい」除去できないトリチウム水「外国でも流している」

   福島第一原発の廃炉作業で発生する汚染処理水について、政府は今月(2020年10月)中にも福島県の海に放出することで最終調整に入った。

   現在の浄化装置ALPS(多核種除去設備)では放射性物質のひとつ「トリチウム」までは除去できない。処分方法を検討してきた国の小委員会は処理水のトリチウムについて「海に放出した場合でも健康への影響は十分に低い」としつつ、「基準値を大きく下回るように薄めること」と東京電力に求めている。

   しかし漁業者らは「風評被害により近海の魚が売れなくなってしまうのでは」と心配する。いわき市の漁師、三浦孝一さんは「(風評被害は)100%、200%避けられない。そんなに安全だと言うなら、東京湾あたりに持って行って、投げてみろって。パフォーマンスでもいいから」と話す。また、全国漁業協同組合連合会の岸宏会長も「風評被害は必至で、今までの漁業者たちの努力も水泡に帰しかねない」とし、小泉進次郎環境大臣に海洋放出をしないよう訴えた。

橋下氏「韓国でもじゃんじゃん流している」

   月曜コメンテーターで元大阪市長の橋下徹氏は「福島だけに風評被害を押し付けない。東京湾などでも放出すべきだ」という考えだ。

   橋下氏は「風評被害の根本原因はマスメディアです。処理水のことを最近まで、『汚染水』と報じていた。でも、汚染水をそのまま流すわけではなく、きちんと処理したものを流すんです」と話す。また、トリチウム水については「原発施設を抱えている12の国と地域の24か所で、すでにトリチウム水を流している。今回、日本に文句を言ってきている韓国もじゃんじゃん流している」と指摘した。

   キャスターの立川志らくは、現在も福島の水産物の輸入を停止している韓国、中国、台湾、マカオでの風評被害について「海洋放出すればそれが長引くことにはならないか」と心配する。

   橋下氏「日本ができることは、まず国内の風評被害をなくすために、みんなで処理水を分かち合うこと。東京湾、大阪湾、そのほか全国各地で流せば、『福島VS諸外国』という構図が『日本VS諸外国』になる。気合の入り方が違ってくる」