2020年 11月 26日 (木)

横溝正史もどきの名家遺産相続のドロドロ。ほのぼの獣医の妻夫木聡は爽やかだが、あまり面白くない
<危険なビーナス 第1回~第3回>(TBS系)

   『半沢直樹』の後番組ということと、久しぶりの妻夫木聡の主演ということで、出だしの視聴率はそこそこ取ってはいるが、3回まで見たところ筆者にはあまり面白くない。妻夫木が獣医をしている池田動物病院の場面はリアルでほのぼのしているのに、第1回で現れた矢神楓(吉高由里子)が結婚(?)した相手の明人(染谷将太)の一族は、まるで横溝正史の世界のような古色蒼然ぶり。
   親族や閨閥がゾロゾロ出てきて咄嗟には覚えられないし、例えば財産管理のボスらしい矢神波恵(戸田恵子)は、勿体ぶってまるで『犬神家の一族』もどきの大袈裟な女。他にも先妻の子、後妻の子、養子らとややこしい。東野圭吾の原作小説ならば、何度でも読み返して考えられるが、映像の場合は録画してみるほどの魅力はない。
   主演の手島伯朗(妻夫木聡)が現代の獣医としても、矢神家に行った途端、戦前にワープしたようなそぐわなさがある。ははん、同局の『テセウスの船』の過去へのワープが大当たりしたので、柳の下のドジョウ狙いだナ、さては。しかも、突き落とされたり、閉じ込められたり、次々に事件が起きて忙しいこと。その割に怖くない。
   妻夫木聡は相変わらず爽やかな好青年で、謎の美女役の吉高由里子もバディ相手としては資格十分だが、肝心の矢神家の謎解きに没入出来ない。爽やか青年のディーン・フジオカの嫌味男もミスキャスト。まだ3回目。回を追って面白くなってくれることを期待する。(放送2020年10月25日21時~)

(黄蘭)

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