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「大阪都構想」生みの親・橋下徹「負け惜しみかもしれないが、今のままでもええやんか、と考える若者が増えたのは、政治としては成功」

   大阪市を廃止して4つの特別区に編成する「大阪都構想」の是非を問う2度目の住民投票が1日(2020年11月)に行われ、結果は否決となった。大阪維新の会代表の松井一郎市長は「我々の2度目の敗北。全て私の力不足です」とし、23年4月の任期満了で政界を引退すると表明した。

   月曜コメンテーターの橋下徹氏は、この構想の生みの親。「大阪府と大阪市の二重行政を解消するため」として発案した。しかし前回の2015年の住民投票で否決され、政界から引退したという経緯がある。2度目も否決された理由について橋下氏は「変化に対する不安。人間は現在の問題点には寛容なんです。変化に対する不安を回避するために現状の問題を受け入れてしまう。不安を解消することができなかったことが原因でしょう」と話す。

「府と市が対立状態に戻ったら、必ずまた都構想が浮上する」

   キャスターの立川志らくは「ご年配の方が『今のままでいい』と言うのは分かりますが、20~50代の方にも反対派が半分くらいいる。若い人も不安になってしまったのでしょうか」と疑問を投げかけた。

   橋下氏はその理由について、自らが大阪維新の会の松井一郎氏とともに行ってきた改革がうまく行った証だと考える。府と市の対立が減り、うまく調整ができているがゆえに都構想の考え方が浸透しなかったのではないか、と言うのだ。

   「特に20代では、今回の方が1回目よりも賛成票が落ちている。10年間で改革が進んできた結果、二重行政が解消されてきたので、『今のままでもええやんか』と思ってしまった。ここがジレンマです。でも、負け惜しみかもしれませんが、若い世代がそう思ってくれたことは、ある意味、政治としては成功したのかな、と納得しています」と橋下氏。

   スタジオでは、「都構想によるメリットが分かりにくかった」という意見も上がった。

   橋下「僕はずっと『可能性にチャレンジ』と言ってきた。都構想が可決されれば、関西州の話になり、最後は道州制の方に持っていきたかった。これは明日明後日の飯をどうするかって話ではない。日本の国の形をどうするかっていうロマンの話なんです」

   志らく「わずか1万7000票差ということは、相当数の人が可能性にチャレンジしようと思っているわけです」

   橋下「都構想反対派が、二重行政を解消することを怠って、僕が大阪府知事だった時代の府と市の対立状態に戻り始めたら、必ず大阪都構想運動が盛り上がりますよ」