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<エール>(第111話・11月16日月曜放送)
ラジオドラマ「君の名は」の台本は何度も書き換え、生放送1時間前になるドタバタだった。出演者が病気で急遽変更することも

   昭和27年4月。伝説的ラジオドラマとして語り継がれることになる池田二郎(北村有起哉)の作品「君の名は」の放送がはじまる。

   当初、池田が書いたドラマの想定は、三家族を並行して描く画期的な内容だった。NHK局員の重森正(板垣瑞生)が心配そうに言う。

   重森「三家族を舞台にするとなると、大がかりになるし予算も桁違いになります」

   池田「だから、面白いんじゃないか」

   三家族が舞台のドラマに対して、裕一(窪田正孝)はそれぞれの音楽が必要になるため、忙しくなるが面白がっていた。

   しかし、半年がたったある日トラブルが起きる。生放送の出演者が2人も病気になったのだ。池田は慌てて台本を書き換え1時間前に間に合わせる。ところが重森が血相を変えてやってくる。台本で急遽登場を増やした子役たちが、おたふく風邪になり出演できなくなったというのだ。

   重森「他の子どもたちの手配はつきません。放送に穴があく!僕は責任をとって辞めます」

   池田「馬鹿野郎、楽しみに待っている人たちがいるんだぞ」

状況に応じてギリギリに仕上がるが、空前の大ヒットとなる

   池田は苦肉の策として体調が大丈夫な二人に絞って話を進めようとストーリーを考える。しかし、半年以上もドラマは続くため、主役の二人が出会う話にすると、その先の展開に困る。そこで池田はまた急遽台本を変更する。

   池田「よし、決めた。会いに行くけど会えない。何度も何度もすれ違うふたり。会えない恋愛ドラマにしよう」

   このように状況に対応してギリギリに仕上がる池田の台本に裕一が曲をつけた物語は、何度もすれ違う真知子と春樹の恋愛ドラマとなり、空前の大ヒットを記録する。映画化も決まり放送期間も伸びた。

   「君の名は」の放送のために、裕一が作った曲は、500曲にもなった。

   裕一が、目が回るような忙しさでいる頃、娘の古山華(古川琴音)は、看護婦として看護の現場で働き3年が経過していた。

(NHK総合あさ8時放送)