2021年 10月 22日 (金)

東京地検特捜部が安倍晋三前首相に任意の事情聴取を要請。「桜を見る会」の前夜祭疑惑の本丸にいよいよ特捜部が斬り込むか。GoToキャンペーンを止めない菅義偉首相が批判の矛先を安倍の「桜疑惑」に向けようとしたのか?

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   東京地検特捜部が安倍晋三前首相に任意の事情聴取を要請したと共同通信(ネット版12月3日12時19分)が報じた。

   ついに「桜を見る会」の前夜祭疑惑の本丸に特捜部が斬り込んだのである。現職ならばこの事実だけで「辞職」に追い込まれるかもしれない。

   なぜなら、文春が報じているように、

   「安倍氏は昨年11月15日、約二十分間という異例の長さのぶら下がりに応じ、明確にこう答えているのだ。
『事務所から詳細について今日報告を受けた。(略)安倍事務所としての収入・支出は一切ない』」

   現職の首相が、前夜祭と称して地元有権者たちにホテルニューオータニに来てもらって、食事&飲み放題で会費5000円という安い値段で大盤振る舞いした。当然ながらそれで足りるわけはなく、安倍事務所が差額を「補填」していたはずだが、そうなれば公職選挙法が禁じている寄付行為にあたる。

   また、政治資金報告書への記載もないため、政治資金規正法違反にも抵触するはずである。

   だが、この疑惑が報じられてから1年近く、安倍は、そうしたことは一切ないといい張ってきた。

   昨年11月14日にNHKが、ニューオータニのコメントとして「最低価格は一万一千円からで値切り交渉には応じられない」と報じた。

   すると文春によれば、翌日、安倍事務所はニューオータニの幹部を議員会館に呼び出したという。先のぶら下がり会見に応じたのはその翌日である。

   その前段階として、10月には閣僚二人が、文春の報じた公選法違反疑惑で連続辞任していたから、「公選法違反は進退に直結する問題」(文春)になっていたのである。

秘書へ責任転嫁のアリバイ作り

   安倍本人が危機感を感じたことは想像に難くない。そこで政治家がよくやる「秘書がやったことで、自分は知らなかった」というアリバイ作りのために、「確認したが担当者は『支出はしていない』といった」ことにしたのだろう。

   この担当者は、文春によれば、安倍の資金管理団体「晋和会」の会計責任者で、既に特捜部から事情聴取されている私設秘書の西山猛だという。

   読売新聞が「安倍首相秘書ら聴取 『桜』前夜祭 会費補填巡り」とスクープした11月23日の翌日、西山は朝日、読売、毎日など旧知の記者たちを議員会館に集めてこういったというのだ。

   「総理に補填していると答弁させるわけにはいかなかった。(中略)記載しなかった私が悪い」

   安倍本人に本当のことを伝えたのは、読売が報じた当日だったそうだ。罪は私が全部被るという、これまで何度も繰り返されてきた「秘書が、秘書が物語」である。

   一方で安倍は、捜査リスクを排除するために「官邸の守護神」といわれていた黒川弘務東京高検検事長(当時)を、定年延長させて次の検事総長にするという"奇策"を実行に移した。

   黒川ならば、自分に捜査が及ばないように手を打ってくれるに違いない。その思惑は成功したかに見えたが、文春が黒川の「賭け麻雀」問題を報じたことで、安倍の奇策は水泡に帰した。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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