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コロナでの生活環境激変の影響、ペットにも! 犬が急に吠えたり噛むようになったり...問題行動減らす方法をドッグトレーナーが伝授

   きょう9日(2020年12月)のあさイチは「Withコロナの最新ペット事情」がテーマだった。

   新型コロナウイルスの影響で外出する機会が減ったのにともない、警視庁に寄せられる騒音に関する通報も増えているという。2020年4月は前年同月と比べて38%増で、動物についての苦情が増えたと考えられる。

   近江友里恵キャスター「私も近所で遠吠えをするようになった犬がいます。雨が降り始めると遠吠えするんです。仲間を呼んでるのか...寝ようと思ってる時に遠吠えされると、ちょっと気になっちゃうなというのはあります」

   森田洋平アナウンサー「実は今年になって急に飼っている犬の鳴き声に悩まされているという方がいるんです」

自粛中は在宅の飼い主、出かけるようになったことが犬の不安や不満に

   お笑いコンビ「キズナ」の武田裕司さんは、都内のマンションで妻と犬のおでんくん(1歳)と暮らしている。

   武田さんは2月はお笑いの仕事やアルバイトなどで週に5日は働いていたが、緊急事態宣言発令後の4月はお笑いの仕事が1日だけ。バイトもなくなり、寝る時以外はおでんくんとずっと遊んでいた。

   7月以降徐々に仕事が増え、妻も仕事で外出するため、おでんくんの留守番の時間が増えたところ、問題行動が見られるようになってきたという。

   武田さん「出かけようとする時に脚を攻撃してくる癖が自粛後に出てきました。着替えて外に出ていこうとするとすごく吠えるようになった。マンションに暮らしていて、みんなが動物を飼っていてみんなが犬を好きってわけではないと思うので、極力吠えないようになった方がいいなと思っています」

   コロナによる生活の変化が犬にどう影響しているのか。獣医行動診療科認定医の水越美奈さんが解説した。

   「犬はもともと仲間と生活する動物です。何千年にも渡って人と一緒に生活してきたので、人との結び付きが他の動物よりも非常に強く、人の生活スタイルに大きく影響を受けます。コロナで生活環境が一変してしまうということは、犬を混乱させたり、不安や不満を生じさせやすくなっていると思います。(おでんくんは)いつもいた飼い主が出かけるようになったことが、不安や不満を生じさせたのかもしれないです」

「パペット」で欲求満たし、「知育玩具」で一人の時間を楽しいと思わせる

   おでんくんの問題行動を減らす方法を、のべ1万匹の犬のしつけを行ってきたドッグトレーナーの鹿野正顕さんが伝授した。

   鹿野さん「自粛前より自粛後の方が遊ぶ時間が増えたので、遊びたいというモチベーションが高まっている。一度高まったモチベーションの発散がどうしてもできないので、(武田さんが)出かける時に『これから遊びの時間だ』と思っちゃう。気持ちが高揚状態になるので、脚をかんだりという遊びに誘う行為が増えちゃうんです」

   時間をかけて遊ぶのが難しい状況では、「効率よく犬の欲求を満たす」(鹿野さん)のがポイントだという。

   鹿野さんのおすすめは「パペット」を使った遊びだ。家にいる時間に、犬のパペットを自分の手に着けて犬の体を軽くかむようにするなどして遊び、遊びたい欲求を発散させる。

   留守番中に吠えるのを抑えるには、「一人でお留守番するのが楽しい時間、一人で時間をつぶすのは苦じゃないということを日頃から教えてあげる」(鹿野さん)。

   ケージの中でも退屈させないように使うのが「知育玩具」。鹿野さんのおすすめは、中におやつを入れ、犬自身が工夫して食べられるようにするものだ。

   鹿野さん「犬はもともと狩りをしていた生き物なので、すぐに食べるより工夫や苦労をして食べた方が楽しいんです。狩猟本能が満たされる。日頃から体をよく使って発散して、出かける前に知育玩具を与えて遊びながらお腹もいっぱいになって、気持ちが満たされると安心して落ち着くことにつながってきます」

   おでんくんのしつけ開始から1週間後には、武田さんの外出直前におでんくんは自らケージに入るように。武田さんが部屋を出る時にも知育玩具に夢中で全く吠えず、帰宅するまで静かに留守番していた。外出前にパペットで遊ぶことで、吠えて脚にアタックしてくることも少なくなったという。

   森田アナ「知育玩具なんですが、まずは飼い主が家にいる状態で、食事に行ったりトイレをしたりする短い時間に遊ばせて慣れさせていって、最終的に一人で留守番できるようにするのがおすすめということです」